今回はSIGNATE Questの利活用について理解を深めます。
SIGNATEのオンラインでのデータサイエンス学習サービスをご存知ですか?
SIGNATEというのは会社名であり、同社は主にデータサイエンスの企業研修、コンペの運営、AI関連の支援などをしています。
そのSIGNATEが提供しているデータサイエンティスト養成に向けたオンライン学習プログラムが今回紹介するSIGNATE Questというサービスです。
2020年にできたサービスですが、実際に2か月ほど使ってみて、分かったことがあるのでメリット・デメリットや活用方法について紹介します。
これからデータサイエンスの学習を手始めに手軽なところから行いたいと検討している方の参考になれば幸いです。
目次
おすすめの使い方
結論から先に言うと、データ分析の勉強(Kaggleに参戦してみたい!等)を目的にしている場合はとてもオススメです。
特に
- データ分析をこれからゼロベースで行うぞ!
- 参考書などで多少pythonや統計はかじってみたことがある!
といった初心者や勉強し始めの方には強くオススメします。
(逆に、SIGNATEのコンペなどで既にメダルなどの実績をとれている人は不要だと思います。)
また、おすすめの使い方としては以下の通り
- これからゼロベースで行う場合
▷半年プラン(5980円)で基礎知識からじっくり学習 - 多少勉強したことがある場合
▷月額プラン(1980円)で計画を立てて短期集中で学習
後述しますが、SIGNATEは無料でコンペデータを扱って分析の勉強が出来ますので、無料の練習問題で自学自習できる状態をゴールに据えて勉強をはじめるのがオススメです。
以下に基本機能からまとめていきます。
SIGNATE Questとは
コース内容
コース内容は主にQuest, Gym, Courceの3つです。
順番に内容について触れていきます。
Quest
これが学習教材の一番のメインです。
SIGNATEで扱われている実際のコンペデータを勉強材料にして、分析のケースモデルをリアルなデータを使って分析作業のお作法を一通り学べます。
扱うデータ自体も一業界などに偏る事なく、幅広く扱っています。
それぞれの業界の知識を学びながら分析視点を深められるのは非常に新鮮かつ学びが多く、かつとても丁寧に課題を分解しているため初心者に優しいです。
また、これはコンペデータを元にしているため、このプログラムで学んだ直後にすぐに実際のコンペデータで実力を試せるところも満足度が高いです。
Gym
統計やPythonの基礎知識について学べます。
上記のQuestは初心者仕様とはいえ、ある程度の統計知識やPythonのコーディングの基礎はある前提で進みます。
そのため、その基礎知識の補填を補うためのeラーニングのコンテンツが既に揃っています。(Python環境のインストール部分から解説がなされています)
形式としてはパワポスライドで内容を見て学んでいく形式ですが、参考書のように情報をインプットする他、小テストのように実際にコーディングして手を動かすところもあるため、アウトプットもセットで出来ます。
Python×データ分析に特化した参考書を数冊買うようなイメージを持つと良いと思います。
また、初心者用とはいえ、ディープラーニングをはじめ、扱う領域は幅広で勉強しはじめだけでなく中級者の人も学べるところが多いと思います。
そのため、ゼロベースで勉強をし始めた人も、まずはここでの学習からかなと思います。
Cource
最後にパッケージにしたカリキュラムです。
基本的にはQuestとGymの何をどこからやればいいかをまとめていくれているもので、ナビゲーション的なものだと認識すればよいと思います。
特に目的が明確に定まっており、QuestとGymをうまく目的に合わせて扱うことが出来れば不要ですが、初心者でまず何からやればいいかわからない…という人にはオススメです。
また、上記以外にも分析力を測定するTest(仮)という機能もあり、何度も自分の実力を図る事ができます。
これは無料会員でも一回はできるようなので気になる人は一度試してみるのもありかもしれません。
料金体系
そして、料金体系です。
冒頭にも記載しましたが、大きく下記の2種類に分かれます。
- 月額プラン:1980円
▷少しかじったことがある人にオススメ - 半年プラン:5980円
▷完全ゼロベースから学ぶ人にオススメ
2か月以内で短期集中で目的がハッキリしていたり、他の参考図書やスクールなどで基礎部分が理解出来た状態であれば1980円の月額コースがコスパが良いです。
逆に、まっさらの状態から積み上げたい!という方であれば半年プランの5980円で進めたほうが良いと思います。
(3か月で元が取れますし、半年使える参考書を3冊くらい買ったと思って登録するのが良いかと。。)
SIGNATE Questのメリット・デメリット
続いて、実際にサービスを使ってみて感じるメリデメについてまとめていきます。
メリット
データコンペに必要なことが全て学べる
コンペ実践に向けて学習教材としてブレイクダウンしたもの、まとめたものは現状このサービスくらいしかないと思います。
初心者が使うことを想定したかみ砕き方もお見事の一言です。
扱うジャンルも不動産や金融やメーカーやITなど多岐にわたり、分析目的も価格の予測、・・・などこれも多岐にわたってやっているだけでWebマーケの視点が養われます。
環境構築不要でPCでもiPadでも使える
これも素晴らしいの一言。
何かというと、コーディングはブラウザ上で出来るようになっており、ボタン一つで解説も即時開示されます。
しかもブラウザはchromeだけでなくsafariも問題なくできました。
つまり私のキーボード付きのiPad Proでも実践が可能(しかも画面分割してメモアプリ開きながらブラウザで勉強できる!)のは非常に嬉しいポイント。
基礎も応用も幅広くラインナップ
また、基礎部分もPythonのインストールからPandasの使い方、機械学習の使い方はディープラーニングの仕組や実践のところまで組み込まれているのは素晴らしいですね。
この手の参考書・複数分のボリュームはあると思います。
デメリット
一方でデメリットもあります。私が感じたのは以下の3点
教材を後から見返せない点
これはサブスクの形なのでメリットと表裏一体ですが、参考書などと違いお金を払っても、契約期間が過ぎると、あとに残りません。
そのため、指定時間内に目的のコンテンツを吸収しきるということが求められます。
自学自習できることが前提
上記と連なりますが、モチベーション維持する機能は仕様上少ないです。
プログラミングスクールなどは、コーチング機能があって面談や相談ができたりしますが、そういった機能は皆無です。
そのため、目的や目標(SIGNATEのコンペでメダルを獲得する!など)があって自らモチベーションを維持できるというのが前提条件になります。
コードの全体像が把握しづらい
Questではシンプルに理解しやすいよう目的にあわせてプログラミングする箇所は必要箇所だけがピックアップされます。
そのため、裏を返すと全体を俯瞰してコードを見る事ができません。(2021年1月現在)
特にコンペにトライしている時は、関連しそうなQuest内容のコードをマルッと振返って参考にしたいわけですが、分割されているため、振返りづらい点があります。
一つ一つ振返っていけば問題ないのですが、出来ればQuestの最後に全体のコードを俯瞰して見れる機能・Taskなどが出来ればいいなと感じています(単なる改善要望です)。
まとめ
上記の通り、総じて活用する人は選びますが、目的や意図が明確であれば非常に満足度の高い学習教材です。
特にデータサイエンスについて興味をもち、自分で参考書などを元に勉強し始めてみたがデータ分析コンペなどにはまだ二の足を踏んでいるみたいな人にはうってつけです。
専門家ではないけれども、今後のデータサイエンスの盛り上がりを踏まえて、今の内から少しずつ学んでいきたい!いという方には強くオススメします。
『SIGNATE Quest → SIGNATE コンペ → Kaggleコンペ』と段階的に分析力向上に向けてステップアップしていきましょう!
【関連】【データサイエンス入門】データ分析の初心者が中級者になるまでのSIGNATE活用方法
ご精読頂きありがとうございました!
m(_ _)m
【参考】Python初心者のお勉強のお供
上記の内容と併せて実務で活かすという視点では下記の参考図書も合わせて確認すると理解が深まります(-_-)
▼オススメの参考書籍(Kindle)▼
▼おすすめの動画学習(Udemy)▼
>>ゼロからPythonで学ぶ人工知能と機械学習 【2023年最新版】
>>現役シリコンバレーエンジニアが教えるPython 3 入門 + 応用
>>独学で身につけるPython〜基礎編〜【業務効率化・自動化】
【参考】Python初心者が抑えたいポイント集
Python(主にデータ分析・自動化)に関しては
下記に実践したポイントをまとめています。基本的にコピペするだけでそのまま使えます٩( ᐛ )و
業務効率化・自動化においてはGoogle Apps Scriptもセットで学ぶことをオススメ!
こちらもコピペしてすぐに使えます!
PythonとGoogle Apps Scriptどちらを深めようかを迷っていればこちら!
コメントを残す