【レビュー】キャリアコンサルタント試験の”実技”の対策ポイント・コツを大公開

キャリアコンサル・転職

ワタシ

今回はキャリアコンの実技(ロープレ)についてまとめます

「キャリコンの勉強を効率的に学ぶ方法はないか?」

キャリアコンサルタントを独学し始めるともっと良い勉強方法がないかを考えたくなります。

ワタシ自身、キャリコン対策を行う中で、何をどこまでやれば良いかがわからずもがき続けました。。

そこで!今回はキャリアコンサルタント試験の“実技”に絞って対策ポイントをお伝え致します!

「対策書籍とか対策サービスとか色々あるけど何をどう使って勉強しよう…」

と悩んでいる人のお悩み解決のご参考になれば幸いです٩( ᐛ )و

キャリコン「実技」で求められるコト

まずはじめに「実技で求められるコト」についてまとめます。

まず、前提としてキャリコンの実技・論述は合わせて60%(90点/150点)が合格ラインです。

キャリコン内容の分類分け
  1. キャリコン論述 (50点満点)
    →論述式の問題で40%(20点)以上がボーダー
  2. キャリコン実技 (100点満点)
    →実際の模擬面接で3つの観点それぞれで40%以上をとることがボーダー

今回扱うのが「②キャリコン実技」です。

ここで求められるのはズバリ「コンサルタントの姿勢」と「話の引き出し方」です。

この資格は2つの団体(キャリ協JCDA)でそれぞれ運営されており、微妙に採点基準が違うようですが、どちらも大きく求められる点は同じです。

そのため、対策の仕方はどちらであっても大きく変える必要はありません。

実際に教わった先生から聞いた話によると

「この領域が試験で最難関」

ということのようで、しっかりとした対策が必要です。

しかも実技が難しいのが一人で自主勉がしづらいこと、なのでロープレに付き合う人などを計画的に抑える必要もあります。

ワタシ

自主勉をする時は稼ぎどころの論述とセットで勉強するのがオススメです。

キャリコン「実技」独学のコツ

続いて、「実技の対策のコツ」についてです。

まずは最初に実技試験の概要と評価ポイントから整理します。

「実技」の試験内容と評価ポイント

まず実技の試験内容からです。

実技試験の当日は15分のロープレを実践し、その後に5分の口頭諮問を踏まえて評価されます。

ちなみに、ロープレ後に実施される口頭諮問の問題は下記のようなものです。

キャリ協での口頭諮問
  1. 良かった点(できたこと)
  2. 悪かった点(できなかったこと)
  3. 今後の支援策(今後の進め方)

※第20回以降から3つの質問に変更

JCDAでの口頭諮問
  1. 良かった点 (できたこと)
  2. 悪かった点 (できなかったこと)
  3. CLの訴えたい問題点 (主訴)
  4. CC視点での見立てと今後の支援策
  5. 資格取得後どのように活かしていきたいか

キャリ協もJCDAも制限時間は5分のためキャリ協は内容を厚く語る必要があり、JCDAは長すぎないようにする必要があります。

尚、JCDAにおいては③④の質問は採点者によって多少変更する可能性があるので注意です。

逆に⑤の質問は、ロープレの内容に依存せずに答えられるものなので事前に内容を準備して言えるようにしておきましょう。

「実技」の評価ポイント

では「評価ポイント」はどのようなものか。

対策講座や参考書などを読みこむ中で下記の観点で見られることがわかりました。

共通して見られる評価ポイント
  1. 受容・共感の姿勢を示せているか
  2. 感情に寄り添う展開になっているか
  3. クライアントの声を引き出せたか

本来のキャリアコンサルティングでは最低でも60分程度あるため、試験時間の15分では、できることは限られます。

そのため、見られるのは具体的に見られるのはコンサルタントの基本姿勢とクライアントへの関わり方です。

特にJCDAの場合はこの基本姿勢を重視していると言われいるので、基本ができていれば合格ラインになると言われています。

ツマ

お悩み解決まではいく必要はないんだね

「実技」の注意ポイント

次に実際にワタシが失敗した「要注意ポイント」です。

実際にワタシが過去問や問題集を解く中で、陥ったミス・間違えポイントは以下の通りです!

「これから勉強する!イマ勉強している!」

という人は下記のポイントには要注意です。

ワタシ

ワタシのようにはならないで下さいね!!

注意①:気を抜くと課題解決型になる

ワタシが実技の対策をやって最初に最も指摘をもらったのが

「それはアナタの意見ですよね、クライアントに内省を促さないとだめです」

というフィードバックです。

実際にやってみると分かるのですが、相手が悩んでいることがわかると

「解決を急がねば…!」

と、よくわからない使命感を感じて、間髪いれず、解決策を考えてしまいます。

そして、解決策の一案として提示してしまったのですが、試験においてはこれが最悪のパターンです。

カウンセラーの意見の押し付けというものに該当します。

また、慣れてきたとしても試験の合格ラインに到達するために

「早く課題整理をして感情の深掘りをせねば…!」

と、後半、こちら都合の問いを連発しまくり、口頭諮問の対策にはしってしまう。

これは採点官に見透かされます。

そうではなく、相手に興味を持ち、一緒に悩んで、相手の内省を促すがカウンセリングとしては正解です。

大事なことはゆっくりと相手のペースに合わせて言語追跡をすることです。

ただ、日常業務では、こんなゆっくりな言動をして一緒に悩んでいたら

「お前はどう思うんだ!?」

と逆に指摘をうけて、一喝されたりもするので

最初は普段の仕事のスタンスと違いすぎ、理解し慣れるまで時間がかかりました。

ツマ

確かにビジネスでは迅速な課題解決が求められがちだよね。。

注意②:表面的なことばかりを聞く

次に指摘があったのが

「表面的なことしか聞けてないですねー」

というフィードバックです。

これは話を聞くも、何を聞き返せばいいか分からず、結果的に現状について色々な角度から質問しまっくて終了するというパターンです。

これまた、試験では尋問をしているような展開になり不合格・一直線のパターンです。

難しいのが、頭の中では

「感情の深掘りをしなきゃ…!」

とわかっていてもどのタイミングで具体的にどう切り出せばいいかわからず

現状把握だけをやたら細かく行い、時間切れになります。

その結果

「全然ふかぼれていませんね」

という指摘をもらいます。

深める質問というのは臨機応変にできるようなものではないと悟りました。

ワタシ

頭では分かっていても実践できないのがめっちゃ悔しいのです

注意③:不自然な問い方で相手を困らす

やらかしの3点目が「不自然な展開」です。

実技に関する参考書などを読んでいると

「”感情の深掘り”や”意味の反映”が大事!」

など

関連する知識だけが増えていきます。

その結果、唐突に

「●●さんにとって××とはどんな意味があるのでしょうか?」

などの重めの質問を序盤で行い

「え、××の時の意味…ですか?…ちょ、ちょっとよくわからないです。。」

と不自然な展開になり、クライアントがしゃべりにくくなるということがありました。

これは日常会話だったら絶対しないような展開ですし

唐突に重めの問いをしかけても内省を促せず、不信感を生みます

そのため、学んだ知識を自然に問えるように質問に慣れないとと諸刃の剣になります。

学んだ質問を自分のものにするにはやはり場数が必要でした。。

以上、ワタシがやらしたコト注意ポイントでした。

ツマ

リアルな失敗談からは学ぶことも多いね

キャリコン「実技」学習ステップ

続いて「具体的な学習ステップ」に関してです。

上記のワタシの陥った要注意ポイントに気をつけながらも対策を行います。

具体的には以下のSTEPで対策をします。

ワタシ

しくじってばかりでは終われません!失敗から学んで次に生かします!

STEP1: カウンセリングの型を押さえる

まずSTEP1は「自分の型を作ること」です。

実務の経験者であれば不要のステップですが、キャリコン初心者は型を作るところからスタートです。

実技の15分間というのは、やってみると意外と長いです。

そのため、実技の時間を分解して自分の中で展開のイメージをもつことが大事です。

ワタシの場合、具体的な流れとしては以下の通り

ワタシなりの15分の展開例
  1. 冒頭の挨拶
  2. 相談内容の確認
  3. 現状課題の整理
  4. 過去/背景の振り返り
  5. 感情の深掘り
  6. 意味の反映
  7. 今後の展望

個人的には上記の流れをうまく話せると、クライアントの悩み解決に近づく感覚をもちます。

ポイントになるのは④⑤です。

意識的にここへの流れを作らないと表面的な現状課題の整理③で終了してしまいます。

そのため、④以降へ移る質問やそれを使った問いかけ方のイメージをもつとよいです。

ちなみに、面接対策講座に出た時聞いたのですが、⑥⑦に関しては正直いかずとも減点されることはないということでした。

あくまでも基本姿勢を守り、声を引き出せるかという点がポイントのため④⑤を繰り返し、最悪⑥をあまりできなくてもOKです。

ちなみに、④よりも先は問いで深めていく必要があり、その際には下記のような問いの重さをコントロールする必要があります。

問いによる深めの度合い

⇧(軽めの質問)⇧

  • 何があったのか (事実)  
  • 何をしてきたか
  • どう思ったのか (感情)
  • どう考えたのか
  • 何を大切にしているのか
  • どうしていきたいのか(行動)

(重めの質問)⇩

また、これらの問いを使いこなすことと合わせて大事なのが”言語追跡をする”こと+”良い間をとる”ことです。

受容・共感・自己一致する姿勢を体現するためには問いをうまく扱う以上に、この2つの要素を実践することが大事です。

試験の合格が頭にちらつくと、本当の意味で相手に興味がもてなくなるため、そこだけは注意をしましょう。

このように、まずはザクっと自分なりの大きな枠組みをイメージした上で、実践します。

基本の流れを作るためにはまずは参考書などを使うのもありです。

ワタシ

実際に流れを書き出すことでイメージがもてると実際の展開も変わります

STEP2: 問いのストックを作る

次のSTEP2は「問いのストックを作る」ことです。

前提として、「実技」では決まり決まった型通りの受け答えはNGと言われています。

ただ、それは機械的な流れになるという点が問題なのであって、使える問いをストックしておくことは悪いことではありません

個人的には下記のような問いを使いこなせると、スムーズに話ができるようになった感覚があります。

ワタシの問いのストック例
  • その時はどのような気持ちで取り組まれていたのですか?
  • 以前はどうだったのですか?
  • 当時、具体的にどのようなことをされていたのですか?
  • 同じ悩みのある人とはどんな話をされたのですか?
  • 今、もう一度、同じように頑張れることはないですか?
  • 〜の原動力になっているのは何でしょうか?
  • 今までの状況を振り返ってみていかがですか?
  • 〜になったきっかけとかはあったのでしょうか?
  • それはどういう充実感ですか?どんな時に感じられるのでしょうか?
  • そうなったのには、どういうことが考えられますかね?
  • 〜が厳しい(不安)ということですが、具体的にどういう側面で厳しい(不安)のでしょうか?
  • 今、当時のことを振り返って冷静にどう思われますか?
  • 今と当時で変化があるのはどうして意識が変わったのでしょうか?
  • 元々はどういったことをされたかったのでしょうか?

基本的には背景の状況を聞いたら、どう思っているかの感情面もセットで聞いていきます。

これらをSTEP①の流れに即して、必要なタイミングで使いこなせるようにしていきます。

これらの問いをストックするのにも、下記のような対策本から拾ってくるのも有効です。

特に、問いのストックを増やすという観点においては、Kindle Unlimitedを使うのがオススメ!

30日間の無料期間を利用して、対応する本を短期集中でガッと流し読みして、良さそうな問いを使い所も含めて、メモりまくります。

これを使うコトで短期間かつタダで自分に合いそうな問いのストックができちゃいます。

ツマ

無料期間が使えるとタダで情報を手に入れられていいね

STEP3: ポイントを書き出しPDCAを回す

STEP3はプロから「PDCAを回す」ことです。

最後はひたすら場数を稼いでアウトプットすることです。

実技の場数をこなしながら、練習する相手と

「今の●●という質問、この××のタイミングで出すのよかったよ!」

みたいな振り返りをしながらPDCAをぐるぐる回して、カウンセリングTipsを積み重ねるのが合格への近道です。

具体的にはSTEP①STEP②で出したものを具体的なシナリオとして一旦仮おきしてイメトレします。

頭の中で流れができたらそれを元に、アウトプットをします。

ただ、どんなに準備をしても場数をこなせていないと

「あれ、、全然うまくいかない…」

と、ほぼ確実に思い通りにいきません。

ただ、それはそれでよくて、何がおかしかったかを自分で書き直して、自然な話し言葉での展開に修正し続けることがポイントです。

もしも可能であれば、録音して逐語録(文章の書き出し)をするのがおすすめ。違和感のある展開がよくわかります。

ちなみにZoomで実践する場合は、レコーディング✖️字幕表示ONにすると、動画とテキストファイルの両方が自動生成されるのでおすすめ

やり方が分かれば、養成講座の仲間や、有料サイト会員の仲間などとロープレの練習会をやりまくって場数を増やします。

また、スキルシェアサービス(ココナラcoachee等)も時たま混ぜながら、有資格者の視点もいれながら練習することで、精度がグッとあがります。

ワタシ

最初はやりたい展開と実際の展開の差が激しくて泣けてきます

さいごに

以上がキャリコン対策「実技」についてでした!

繰り返しになりますが、実技の対策をする時は周りの力も借りて場数を増やすのが近道です!

また、このコツをつかめてくると、試験だけでなく、実際のカウンセリングもやりたくなってきます!!

特に、スキルシェアサービス(ココナラcoachee)で初めましてプロの人とやることで一気にレベルアップを図れます!

ここまできたらキャリコン対策も最後の調整段階です、ゴールは目前!最後までやりきりましょー!٩( ᐛ )و