【要約|ザ・プロフェッショナル】プロの定義とスキルアップの条件

名著・ビジネス書

今回は「ザ・プロフェッショナル」について言及したいと思います。

読書はちょっとした時に気になる本をちょいちょいつまみ食い的に読み、なるべく業務でアウトプットできるよう実践知にしようとしています。

今回は名著と名高い『ザ・プロフェッショナル』を読んでの気づきと実践観点を簡単にまとめておきたいと思います。

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今回のおすすめ図書

書籍:「ザ・プロフェッショナル」とは

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社会人になった年の夏に出会った書籍。本書ではプロフェッショナルの定義をした上で、ビジネスマンとして持つべきマインドや行動様式について分かりやすくまとめてくれています。

ワタシ

新社会人としてもがき苦しんでいる中で希望の一冊になったことを覚えています。

ツマ

1年目の時はヒクほど仕事していたもんね。。

「ザ・プロフェッショナル」の構成

本書は以下のような構成でまとめられています。

第1章◎「プロフェッショナリズム」の定義
-プロフェッショナルを定義する
-忘れられた「顧客への誓約」
-あらゆる人に顧客が存在する
-エンパワーメントにまつわる誤解
-一流の条件:学び続ける姿勢
-「知的怠慢」を排す
-規律の力

第2章◎先見する力
-「見えざる新大陸」の登場
-戦略論の功と罪
-パーソン・スペシフィック、タイミング・スペシフィック
-先見力の変質
-二〇世紀をアンラーンする
-変化を愉しむ
-しつこく試行錯誤する
-緊張感を持つ
-野性の直観力を磨く
-「意志」へ投資する
-コラム:見えない大陸が見えない理由

第3章◎構想する力
-先見力だけでは事業は成功しない
-構想を実現する必要条件と十分条件
-変化のスピードと規模をつかむ
-三つのゲートウェイを押さえる
-八億人市場でデファクト・スタンダードを築く
-予兆をつかんだら、すぐに行動する
-収益化できる事業を絞り込む
-逆行の発想で事業を再構想する
-成功を過去形で語る人材に投資する
-「深度の経済」を追求する

第4章◎議論する力
-非生産的な議論を排す
-ロジカル・シンキング、ロジカル・ディスカッション
-議論する力は訓練で習得できる
-世界共通のプラットフォーム「ロジック」で語る
-「質問する力」が論理的な議論を担保する
-「聞く力」「説く力」が思考力を高める
-詭弁と論理の違いを知る
-「ツルの一声」まで議論を尽くす
-論理的な反論が相手の合意を引き出す
-議論の基礎はアリストテレスの論理学
-思考のフル回転と強固な信念が道を拓く

第5章◎矛盾に適応する力
-ビジネスに唯一最善解はない
-経営に内包する矛盾
-問題解決力とコミュニケーション力
-集権と分権
-グローバルとローカル
-競合と顧客
-自由と統率
-右脳と左脳

「ザ・プロフェッショナル」本書より

個人的には1章が一番ヒットしており、内容が濃厚に感じます。ちょくちょくこの章は見返しつつも自分を戒めたいと感じます。

個人的感銘ポイント

そもそも”プロ”という誰もが使いたがる単語を分かりやすく整理してくれたこと自体が個人的には非常に感動でした。

その上で印象的だったのは以下の点

感銘ポイント
  • プロフェッショナルの定義
  • 知的怠慢を排してアンラーン
  • 厳格な規律で自分を律する

順に触れます。

ポイント① プロフェッショナルの定義

書籍の中で定義されるプロフェッショナルの定義は以下の通りでした。

プロフェッショナルとは
  • 顧客第一主義を貫く。
  • 専門的な知識とスキル、高い倫理観を持つ。
  • 一生学び、自分を磨き続ける事を愉しむ
  • 感情をコントロールし、理性で行動する。
  • 状況が変わっても、変わらぬ力を発揮する。

また、確かにそうだなと思った一節が

「みなさん、その道のプロになりましょう」と入社式や社員集会で御託宣を述べられますが、これなどは明らかに誤用です。

「ザ・プロフェッショナル」本書より

なるほど…確かにこの文句は何かと上司が使いたがる、聞き心地がよいフレーズと化しているためあまり疑ったことがありませんでした。

では、正しくはどうなるのかというと、以下のように述べています。

この場合のプロはスペシャリストを意味しており、言うまでもなくスペシャリストとプロフェッショナルは似て非なるものです。

「ザ・プロフェッショナル」本書より

そうか、あの言葉はスペシャリストという言葉だったのか。確かに専門家になりましょう。という方が文脈にはそう気がします。

また、専門性の話はマインドや行動様式などが高い次元で維持できているかどうかという視点は別次元の話だなとも理解ができます。

ポイント②知的怠慢を排してアンラーン

また、本書の中で繰り返しでてくるのが「知的怠慢」と「アンラーン」という言葉です。

特に前者は、常に学び続けて知識を更新しろという言葉とセットででてきます。

これは非常に共感が持てるのと同時に、気を抜くと思考停止しがちになること戒めの気持ちが強くなります。

そして後者のアンラーンという言葉は以下の文脈で出てきます。

意識的に反論を仮説し、これを繰り返し検証する作業です。つまり、20世紀の学習を真摯にアンラーン(捨てる)という破壊的かつ極めて創造的なプロセスなのです。

「ザ・プロフェッショナル」本書より

つまり、アンラーンとは学び続けるというよりは、否定し続ける、いわゆる批判的思考と論理的思考を回し続けるというものです。

学び続けることは勿論のこと、如何にして「深く・速く」考えることが出来るか、この習慣をどうやってつけていけばいいのかは考えさせられました。

この点で、日本人は執着心がなく思考停止しがちで、対照的なのがユダヤ人であえて議論を活発にするために議論中に逆意見をいう文化があるなどという点はなるほどなという感じでした。

ユダヤ人が世界的に成功している背景にはこういう風習慣なども関わっているのだろうなというのが妙に納得感がありました。

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この書籍も以前読んでとても勉強になりましたが、この文脈で考えると非常に納得感があります。

ポイント③非生産的な議論を排す

これも自分ができていないと反省せざるを得ない視点の一つです。

この書籍では、とにかく議論の有用性と、輪を貴ぶ日本人が非常に苦手だということも指摘されています。

結論としてはロジカルシンキングとロジカルディスカッションという2つの手段を磨くべきというのが主張です。

ここで、世界のビジネスマンにおいては日本人と何が違うのか?これを考えた時に以下のことを述べられています。

欧米社会ではディスカッションもディベートも真実を追求する手段として広く浸透しています。

「ザ・プロフェッショナル」本書より

つまり、一般論で終わらさずに、地に足ついたアイディアや打ち手を生産するための活動になっているわけです。顧客の顧客の声を考えるという視点もこの視点になりますね。

一方で、日本組織においてはそもそも、一般論で終わるケースはよくある話で、責任分散から船頭が多くなったあげく合意すらとれないということが良く起きます。

そのため、生産的な議論以前に、合意すらもとりにくい状況のため、出来る限り根回しをして、なんとか合意を得るという方向性にもっていくというのは自分自身にもしみ込んでしまっています。

そのため、ゴールがズレているので最適なプロセスが見えていないということがよくわかりました。

ワタシ

どうあるべきかは見えた気がするので、周りの啓蒙も含め、少しでもこの状態に近づけるようにしたいと思います。

まとめ

上記の通り、この本を読んで印象的であったのは以下の3点。

感銘ポイント
  • プロフェッショナルの定義
     ▷専門性ではなくマインドや行動様式のことを指す
  • 知的怠慢を排してアンラーン
     ▷如何にして速く深く考える習慣がつけられるか
  • 非生産的な議論を排す
     ▷顧客の事実を突き詰めるための手段として議論を位置付ける

顧客のことを徹底的に考える重要性は理解できていましたが「じゃぁどうやってそれを体現するか」という視点が深まりました。

この視点は大事だという訴求はどこにでもあるものの、俯瞰して打ち手を示している書籍は意外と少ないので非常に貴重だと思います。

年次に関係なく「その道のプロになる」ということは実は誰でも目指せると思います。まずは自分が体現できるようになりたいと思います。

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ご精読頂きありがとうございました。
m(_ _)m

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