【要約|ネクストソサイエティ】昔から現在に至るまでのビジネスの潮流とは

名著・ビジネス書
ワタシ

今回は「ネクストソサイエティ」について言及したいと思います。

今後の世の中はどのように変わっていき、今考えるべきことは何か?

年末など、連休で腰をすえて今後のことを考えることが出来る時は大局観をもって物事を考えたくなります。

そんな時、今までのビジネスの変遷から今後の予測に至るまで網羅的にまとまっているのが本書です。

古い本に見えますが現代にも通ずることの多い名著で、今読んでもなお学びが多いです。

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今回オススメしたい書籍

「ネクストソサイエティ」の概要

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故ドラッカー氏が20年前に予見した未来のビジネスの在り方をまとめた本。

これらの変化が織り成す次の社会は、いったいどのようなものになるのか。世界が混沌と急激な変化の中にあるが、大きな流れを見る。

経済とともに社会のイノベーションを必要としている日本にとって、本書が投げかけるメッセージの意義は大きく、ビジネスに携わるすべての人はビジネスの基本知識として把握しておくべき内容。

「ネクストソサイエティ」の目次

本書は以下のような構成でまとめられています。

第1部 迫り来るネクスト・ソサエティ(ネクスト・ソサエティの姿;社会を変える少子高齢化 ほか)

第2部 IT社会のゆくえ(IT革命の先に何があるか?;爆発するインターネットの世界 ほか)

第3部 ビジネス・チャンス(起業家とイノベーション;人こそビジネスの源泉 ほか)

第4部 社会か、経済か(社会の一体性をいかにして回復するか?;対峙するグローバル経済と国家 ほか)

「ネクストソサイエティ」本書より
ワタシ

各章どれも重みがありドコを読んでも学びが多いです

個人的実践ポイント

20年前の書籍と思えない程に現在の的を得た内容でどの章も見ごたえがあります。

個人的に感銘を受けたポイントは以下の点です。

感銘ポイント
  • ポイント①:知識革命・知識労働社会への変貌
  • ポイント②:若者の教育から成人の継続教育へ
  • ポイント③:イノベーションを体系で捉える

順にふれていきます。

ポイント① 知識労働社会・保護者主義の到来の予測

まず本書の衝撃ポイントの1つが”圧倒的予見力“です。

これは言わずもがなですが、20年前からEコマースを代表とするIT革命の時代がくることを予見しており、Amazonが世界を圧巻することも予想済みであったことにまず驚きます。

そしてこのことについてこのような未来の働き方の在り方について言及がされます。

新種の知識労働者が急速に増加している。それがテクノロジストである。仕事に身体は使っても、報酬は学校教育で得た知識によって決まる。

「ネクストソサイエティ」本書より

最近でいえばデータサイエンティストが人気職種となり世界では平均でも1000万2000万は当たり前の世界になっているのは最たる例だと思います。

先日も、超優秀なトップエリートの人たちも今までは医者を目指す人が多かったのが、今ではデータサイエンティストに変わりつつあるという話を聞いて、時代が変わったのだなぁと感じたりもしました。

これは知識労働への急速なパラダイムシフトを指摘しており、テクノロジストと呼ばれるテクノロジーや情報を扱う職種が中心になると言及しています。

データサイエンティストでないにしても、今ではエクセルをはじめとした高度なツールを皆当たり前のように使いこなす時代なわけ、使えないというのはお話にならないですよね。

そのため工場での肉体労働ではなく、会社での知識労働が金になる時代で、このITリテラシーがない人は今後、人生生き残れないでしょうね。

また、話はそれますが、昨今のトランプ政権を代表する保護主義の動きなども、今後出てくるのは仕方ないことだろうと予測していたりもします。

ここまで物事を的確にあてることに衝撃を受けると同時に、如何に大局観を読んで物事を考える必要があるかと思い知らされます。

ワタシ

ただ、鵜呑みにするのではなく、この視点をどうやって学べるかが本書の一番の肝かもしれません。

ポイント② 若者の教育から成人の継続教育へ

そして上記の知識労働者へのパラダイムシフトと併せて同時にこの点も言及しています。

知識は急速に陳腐化する。そのため定期的に教室に戻る事が不可欠となる。知識労働者のための継続教育がネクストソサイエティにおける成長産業となる。ただし、それが行われる場所は学校とは限らない。

「ネクストソサイエティ」本書より

つまり、今で言う社会人のためのリカレント教育です。

ここの産業的な盛り上がりは言わずもがなです。

■ご参考リンク(外部サイトに移ります)

また国内であれば、上記のJMOOCがメジャーですが、世界に目をうつせばミネルバ大学などオンラインへの可能性に熱視線があてられています。

■ご参考リンク(外部サイトに移ります)

またオンラインプラットフォームのUdemyもしかり、社会人になっても都度振返りながらオンラインで学びを深めることが当たり前になりつつあります。

20年前を考えると、youtubeすらも目にしなかった頃。そんな時にe-ラーニングなんてコスパが悪く教育効果も疑わしいものに誰が注目したでしょうか。

この時代に既にリカレント教育もe-learningの盛り上がりもいいあてていた。

それも単にITの時代だからという短絡的な話ではなく、社会の構造変化を踏まえて絶対に必要になるからこのような時代になると言い切っていた。

2020年のコロナを皮切りにこの動きは今後加速することが想定されますが、本当にこの予見力には脱帽ものです。。

ツマ

大人こそ学ばないといけない時代だよね

ポイント③ イノベーションを体系で捉える

そして興味深いのはわが国、日本についての分析が至る所にあるところです。

特に下記は最初、違和感を感じる内容でした。

日本企業はイノベーションを体系として捉える。韓国企業もそうだ。優秀な若者を集め、体系としてのイノベーションを行わせ、新規事業を開拓させている。

「ネクストソサイエティ」本書より

???

韓国企業が最近台頭しているのは分からなくはないですが、日本企業ってそんなイノベーションをバンバン出しているのだろうか??

むしろ逆では…?

と思っていたりしましたが、下記の内容でこの謎が解けます。

起業家精神を持つ大企業ということでは、日本の方が上かもしれない。それは日本人の大企業のほとんどが、40年前には存在しなかったが、中小企業にすぎなかった。ソニー、ホンダ、ヤマハ、京セラ、松下である。

「ネクストソサイエティ」本書より

つまり見ている時代が違うことが違和感の原因です。

以前は、世界の企業の中で日系企業が下記のように頭角を現しておりました。

■ご参考リンク(外部サイトに飛びます)

NTTや日本の金融機関を筆頭に世界の株式市場を圧倒しています。

このような昔の日本で考えれば上記の発言もわからなくないです。

ただ、ここで考えたいのが、なぜ起業家精神は昔はあって、今は薄いのか。

昔の日本は出来て今はできないのはなぜなのか。。

世界情勢?戦争体験?教育内容?

どれもあっているようで、イマイチ腹落ちしない。。

ただ、言えることは、今は間違いなく昔と比べて経済的にも豊かかつ平和で、思考停止しても良い暮らしができます。

そのため、結果的にハングリー精神がうすまっているのは間違いないと思います。(個人的にインド旅行に行ったときに強く感じたりしました。。)

今豊かなのは、昔の人たちの貯金を食いつぶしているだけに過ぎないので、今後我々の世代がどれだけ貯金を創れるのかを自問自答してしまいます。

ワタシ

自分たち世代が高度経済背長期の時の人以上のイノベーションを起こすためにはどのようなことをするべきなのだろうか。考えさせられます。

まとめ

上記の通り、この本を読んで印象的であったのは以下の3点。

感銘ポイント
  • ポイント①:知識革命・知識労働社会への変貌
    ▷社会の構造変化に伴い稼ぐための資本が身体から頭脳へ
  • ポイント②:若者の教育から成人の継続教育へ
    ▷今でいうリカレント教育とオンラインシフトの台頭を予見
  • ポイント③:イノベーションを体系で捉える
    ▷昔の日系企業が出来て今の日本が出来ないこと

とにかく”大局観”を持つことの重要性を学ぶことができるのと同時に、どういう視点で世界を見るべきかを暗に教えてくれる本です。

そして、個人的には日本人として過去できていて現在が出来ていない、イノベーションの仕組化というのをどうやったら出来るようになるのか、ここの宿題をもらえた気がします。

大局観をもって世界を見渡し、これからの世の中で自分がどう考えてどう、組織に影響をあたえていくべきか、そんな大きな行動方針が明確になってくるので特に現役ビジネスマンにはオススメです。

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ご精読頂きありがとうございました。
m(_ _)m

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