今回は「学びの教科書」について言及したいと思います。
読書はちょっとした時に気になる本をちょいちょいつまみ食い的に読み、なるべく業務でアウトプットできるよう実践知にしようとしています。
今回は名著と名高い『大人の教科書』を読んでの気づきと実践観点を簡単にまとめておきたいと思います。
ビビっときたTipsや手帳術を発信します ٩( ᐛ )و
●資格:国家資格キャリアコンサルタント
●実績:手帳歴18年 | 自作歴10年| デジプラ歴1年
●属性:30代2児の父 | 7つの習慣の資格も保有
目次
今回オススメしたい書籍
働く大人のための『”学び”の教科書』のサマリー
社会人の『学習』に特化して研究された知見を分かりやすく、かつ実践的な形でまとめられている書籍です。
「学ぶ」とか「勉強する」といった内容の書籍は往々にして受験絡みや資格対策系の本で基本は読者ターゲットが学生になっていますが、本書籍は会社員がメインです。
そのため、”業務や家事で忙しい”を前提にして、その上でどのように学ぶべきか?という視点でロールモデルも含めながら解説してくれています。
今後は80近くまで働かないといけない世の中になるわけなので、全ビジネスマンにオススメしたい本ですね。
働く大人のための『”学び”の教科書』の目次
本書は以下のような構成でまとめられています。
Chapter1 僕たちはなぜ学び続けなければならないのか?
・キャリアを登って下りて、そしてあらたに登る時代
・下山で遭難する人たちの共通点
・何もしなければ「次世代の子ども」より劣る存在になるChapter2 「大人の学び」3つの原理原則
<原理原則①>背伸びの原理
<原理原則②>振り返りの原理
<原理原則③>つながりの原理Chapter3 「大人の学び」7つの行動
「大人のための「学び」の教科書」本書より
<行動①>タフアサイメント=タフな仕事から学ぶ
<行動②>本を1トン読む
<行動③>教えられて学ぶ
<行動④>越境する
<行動⑤>フィードバックを求める
<行動⑥>場をつくる
<行動⑦>教えてみる
全体を通じて挿絵も入って見やすく、文章も読みやすいのであっという間に読み終えられます。
感想:個人的実践ポイント
全体を通じて、忙しい社会人がどのようにして学ぶべきかが述べられており、個人的にはモデルケースが複数出ることで非常に理解が進みました。
個人的に印象的だったのは以下の点です。
- ポイント①:振返り・繋がり
- ポイント②:背伸び・タフなアサイン
- ポイント③:楽しいから学ぶを創る
この後順に触れます。
ポイント①振返り・繋がり
まず、大きく学びのインプットは2つありそうです。
- 自身で学ぶこと
- 他者から学ぶこと
この2つを如何に最大化するかが肝になります。
その上で前者においては、文中に以下のような格言が出てきます。
自分の考えた通りに活きなければならない。そうでないと、自分が生きた通りに考えてしまう。
うーん、仰る通り(◎_◎)
これは何かというと、「思考停止すると押し寄せる雑事に流されてその通りに生きてしまう」点を指摘しており、そうではなく自分で考えることを推奨します。
つまり、主張としては
ということです。
これはまぁ、そうだろうなと思いつつ、ではどうしたら考えるクセがつくのか?という視点が気になります。
これまた、重要になるキーワードはシンプルに一点です。それは何か?
これです。
特に気を付けたいのが、”勉強しなきゃ!”と無計画にガムシャラにやることも問題点が多いと指摘しています。
こうした状態のことを「這いまわる経験主義(経験ばかりして何も学べていない)」という場合もあります。
何の学びも得ぬままに、同じことを何度も繰り返してしまうのは大変に非効率です。
この点においても、自分で一度立ち止まって振返って、次のアクションや今までの活動を見直す必要があるわけです。
つまり、都度振返って学びを省察することこれが大事だということです。
以上が自分で学ぶことに対する内容でした。
では、後者の「他者から学ぶ」について大事なことは何か。
これもシンプルに一言
つまり、人脈ですね。ここで、ポイントになるのが、繋がりをつくったところでどういう視点で自分の成長に寄与するのか。という点です。
これはつながりの研究が紹介されており、この繋がりを起点にした学びは以下の大きく3つの側面が大事だと出ています。
- 業務アドバイス
▷いわゆるOJT - 振返りの促進
▷客観的な意見・助言 - 励まし・承認
▷褒め、感情のケア
そのため、学びを最大化するためには、これらを上手く組合せる必要があります。
逆に、これを踏まえずに異業種の人と浅い人脈で上辺の話をしたところで成長には一切寄与しません。
そのため上記のようなことも言い合えるような密な関係、「つながり方」が大事なわけです。
その上で、つながり方で意識すべきだと指摘があるのが、更に以下の2点です。
- 安心屋:
▷自分をほめてやっていることを肯定し、気持ちを安定化させる人 - 緊張屋:
▷自分の足りない点を指摘し、時に耳が痛いことに気付かせてくれる人
前者は振返ったり自己承認をするといった部分が加速し、後者は自分で見えない弱点や伸びしろに気づかせてくれます。
特に後者は同僚にそういう仲良くて鋭い人がいれば最高ですが、現実的にはちょっと上の諭し上手の先輩などがいるのが良いのだろうと感じました。
よく「メンターを持つことが大事」という話を聞きますが、おそらくそれは後者の効用を期待しており、中々意識しないと見つけられない存在だと思います。
世間でよく耳にすることも「学び」という視点で整理すると理解がしやすくなりますね。
ポイント② 背伸び・タフなアサイン
そして、上記を踏まえた上で考えるべきがコレです。
個人的には、一番共感ポイントが高かったことはこれです。何かというと、
という指摘です。これは誰もが直感的にすぐに理解できることだと思います。特に本文中でもこのような表現がでてきます。
成長の実感が持てない時には
・最近、背伸びしていた?
・振返りの時間、ちゃんと持てている?
・信頼できる人との接点もてている?と問い直してみてください。
上記の指摘で、一番最初にでてきます。
自分の成長を考えた時に「キツイな…」と感じる、ある種の成長痛・筋肉痛みたいなものがないと大して変わってないということですね。
では、この背伸びはどのように実現するのが最も合理的なのか?そこで出てくるのが「タフアサインメント」という考え方です。
これは何かというと、以下の分解です。
- タフ=キツイ
- アサインメント=仕事上のアサイン
つまり、辛いアサインメントを自らしてもらう(とりにいく)ということです。
これは自分も意識していることですが、間違いなく成長できます。なぜ成長するかというと、
仕事でアサインされた以上、やらざるを得ないです、意識せざるを得ません。いいかえると
が強制的にされます。これは一見苦しそうですが、一歩ひいてみれば成長機会としてはとても効率が良いと思います。
ただ、これを自ら行うというと、大抵の場合は
という反応になります。
ただ、これは単にキツイこと自体を気持ちよくなりましょう、という話ではなく意図的に
ということをするわけです。なぜならば余暇の時間で一人でやるのは限界があるから。外発的動機づけをするわけです。
そのため、ここはある種の社内交渉術・説得が必要になったりもしそうです。この視点においては自分でも実践して気づきが多くあります。
ポイント③ 楽しいから学ぶを創る
そして、最後がコレです。
結局は上記の方略だとモチベーションを無理に上げる形になるので疲れます。それはそれで問題があると指摘も入っています。つまり、
ということです。疲れる以外にも上記のようなタフアサインメントをしたところで、その目標に到達すれば、その後はモチベーションが薄れます。
ある程度慣れてきたら結局のところ、やること自体が面白いからやり続けるという状態にもっていかないといけません。
例えば以下のような社会人のモデルケースの話が出てきます
会社で必要とされて何度かトライした英語も、時間もお金も投資したもののまったく身についていません。
(中略)
「何が起きてもいいように」という「備え」で学んだものは無駄なのだなと痛感しています。そのれより、「楽しく夢中になって、終わってみたら何かに使えた」という方が自然なようです。
「働く大人のための「学び」の教科書」本書より
つまり、「やった方が良い」、「ベターである」というものは続けても身にならないということです。
むしろ、上記とは逆の発想で面白いことをとことん突き詰めながら、その後に振り返って意味付けをするという考え方です。
ブログでも副業でも、自分が心の底からワクワクするようなことでないと長続きはしないし、やるべきでやることはみなもやっているので独自性もでない。ということです。
これはその通りなので、自分がなりたい姿と併せて、何がワクワクするかという視点はもう少し考えないとなと思ったりもしました。
ただ、新しい領域へのトライの時は経験がないから結局、ワクワクするだけの「妄想力」が大事な気がします。
まとめ
上記の通り、この本を読んで印象的であったのは以下の3点。
- ポイント①:振返り・繋がり
▷日々の活動を振り返る習慣をもちつつ、人と共に学び合う形を創るのが基本 - ポイント②:背伸び・タフアサインメント
▷一番の学びの促進剤は自ら業務でアサインをもらいにいくこと - ポイント③:楽しいから学ぶを創る
▷持続するのはワクワク要素が大事、何かの備え…という考え方は失敗する
上記、今までの人生で経験してきた勉強や業務での能力向上やモチベーション維持のメカニズムについて非常に整理がされました。
30代に入るとこの先10年、20年のライフイベントを見据えたキャリアの在り方と共に学習計画のデザインが必要になると思います。
その点で、上記の考え方が理解できると、自分の思い描く理想像への”現実的な”プロセスが分かり、”地に足ついた“自己実現のさせ方が実践できると思います。
ご精読頂きありがとうございました。
m(_ _)m
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