ども、成長教のらーにゃ(@SuperDairyMan)です
人類の起源や歴史から何を学べるの?
歴史書って気づきや実利が少なそう…。
このように感じる、何かと学びや成長に繋げたがる20~30代のビジネスマンはいますか?
今回ご紹介する「サピエンス全史」はザ・歴史書です。
ただ、この本は事実が並んでいる単なる歴史書ではなく、色々な角度からの考察がある気づきの多いビジネス本です。
また、空前の世界的ベストセラーになっており、教養本としても押さえておくべき一冊です。
そのため、今回はこの超ベストセラーの「サピエンス全史」からの学びと、そこから得た日々のアクションのヒントをお伝えします!
読書に実利や気づきを求めがちな成長教のビジネスマンのご参考になれば幸いです!٩( ᐛ )و
目次
「サピエンス全史」とは
今回ご紹介する本は「サピエンス全史」という書籍です。
上下巻でボリューミーな内容ですが、考察が面白いので一気読みができちゃう人類の歴史書です。
また、2024年現在「Audible(オーディブル)」の無料読み放題にも対応しており、通勤の往復時間など歩きながら聴くコトができちゃいます!
この書籍で世界的に有名人になったハラリ先生のスーパー考察本です。
人類の歴史の全般というのはまた、壮大なテーマだね
「サピエンス全史」の7つの気づき
本書を読んで気づいたポイントは上記の7点です。
本書の結論を先にお伝えすると、人類は3つの革命(認知・農業・科学)を起こして、今まで生き延びてきたというのが本書の主張です。
その中でも個人的に面白いと感じたのは認知革命によって劣等種が虚構(フィクション)の力を作り、それによって強い種族を凌駕したという考察です。
また、この虚構の力というのは現代においても引き継がれているという点も見逃せない点です。
また、本書は最後に人間は神(虚構)を超えていくということにも言及しており、それも読んでいると納得できてしまいます。
詳しくは下記のポイントで解説します。
フィクション(虚構)ってそんなに強いパワーがあるのかと驚きました
「サピエンス全史」の目次
本書は以下のような構成になっています。
<<上巻>>
第1部 認知革命
【1】唯一生き延びた人類種
【2】虚構が協力を可能にした
【3】狩猟採集民の豊かな暮らし
【4】史上最も危険な種第2部 農業革命
【5】農耕がもたらした繁栄と悲劇
【6】神話による社会の拡大
【7】書記体系の発明
【8】想像上のヒエラルキーと差別第3部 人類の統一
【9】統一へ向かう世界
【10】最強の征服者、貨幣
【11】グローバル化を進める帝国のビジョン
<<下巻>>【12】宗教という超人間的秩序
【13】歴史の必然と謎めいた選択第4部 科学革命
【14】無知の発見と近代科学の成立
【15】科学と帝国の融合
【16】拡大するパイという資本主義のマジック
【17】産業の推進力
【18】国家と市場経済がもたらした世界平和
【19】文明は人間を幸福にしたのか
【20】超ホモ・サピエンスの時代へあとがき 神になった動物
「サピエンス全史」本書より
特に上巻の認知革命の中身が今回の肝だね
「サピエンス全史」のポイント解説
「サピエンス全史」で押さえたいポイントは下記の点です。
- ホモサピエンスは実は劣等種
- 3つの革命で勝ち残り
- 最強スキル「虚構」
順にふれていきます。
ポイント①:ホモサピエンスは実は劣等種
前提として本書では人間の祖先であるホモ・サピエンスは劣等種だと言い切ります。
まずこの時点で
「おぉ。。まじか…!」
と驚きがあります。
一般的な進化論では人間の祖先は優秀な知能をもっていたが故に進化してこれたみたいな文脈で教えられてきたため学校で学んできた事実と矛盾します。
そもそも、最新の研究によると、人間の祖先であるホモ・サピエンスには下記の似たような種族がいたようです。
ホモ・エレクトゥス
ホモ・ネアンデルタールレンシス
その上で、色々な種類に進化したのではなく、色々な種族がいる中で争って勝ち残ったという論が有力なようです。
ここで、ポイントなのがホモサピエンスは他の種族と比べて知能が高くない種族であったと言う点です。
また、ライオンなど他の動物などと比べて、力も弱く、足も早いわけではありません。
つまり、劣等種にも関わらず生き残っており、そのため正攻法ではないやり方で勝ち残ったというのが最新の人類の歴史考察なわけです。
強いから勝ったのではなく、弱いけどトリッキーな戦い方で勝ったということか。
ポイント②:3つの革命で勝ち残り
では、具体的にどうやってホモ・サピエンスは勝ち残っていったのか。
本書では、下記の3つの革命を起こすことによりホモサピエンスは進化を遂げてきたことが記載されています。
- 認知革命:
→フィクションを信じる力を手に入れて集団の力を身につけた - 農業革命:
→食物を作って自立できる術を身につけた - 科学革命:
→科学を応用して全てコントロールできるようになった
農業と科学はなんとなくイメージができますが、認知革命とはイマイチピンときません。
これは何かというと、架空のフィクションを作り出し、それを信じることで集団をまとめあげるような力です。
一言でいってみれば宗教のようなものを作り出し、一致団結させる術を身につけたということになります。
これによって、大躍進を遂げるというのが本書の主張のコアの一つです。
確かに人間以外が架空のものをつくってそれを信じてまとまるって考えにくいよね
ポイント③:最強スキル「虚構」
先に述べた認知革命によって人間は大躍進をとげるわけですが、キーワードは虚構という力です。
虚構とは一言で言うと、宗教のようなフィクション(寓話)を作って、それを元にまとめるというものです。
他の種族はこのようなスキルがないため、基本的には集団生活をするとはいえ、せいぜい群れは10とか20などの集団です。
それに対して、この虚構の力を使って一致団結したホモサピエンスは100や1000などの力を集結させて、数の力で他の種族を滅ぼしていったとされています。
この集団を束ねる力をもつ虚構というスキルは実は現代でもあります。例えば以下のようなこと
- 宗教を作ってその考え方を信じて団結すること
- お金というものの価値を作りそれを前提に生活すること
- 会社や国家という枠組みで集団で豊かになろうとすること
特に資本主義の現在、お金という虚構の力は絶大です。
これもそもそもはただの紙切れに価値をつけて、その前提でコミュニケーションをすることで、人類は発展してきました。
これは狩猟時代の当たり前を考えると人類の大きなイノベーション体験です。
当たり前になっているこのお金も実は虚構なのですね
「サピエンス全史」の活かし方
続いて、この学んだ本をどう活かしていくかについても考えていきます。
おすすめは自分なりに普段の行動につながる点を考えることと、それを元に読書ノートとアクションプランを考えることです。
下記に、ワタシなりの解釈とアクションにつながるヒントをまとめます!
読書は日々の行動につなげてはじめて意味があります
①弱者の戦略をジブンに当てはめる
まず1つ目のアクションが「弱者の戦略の検討」です。
私たちのご先祖さまたちは、お世辞にもスキルも何も秀でたものがある民族ではないです。
悲しいかな、ジブンも、力・賢さともにパッとしないイマイチな人間なので共通します。
しかーし!
見過ごせないのは、結果的に、ご先祖様はパッとしないのに周りの種族を駆逐するほどに厳しい時代を生き抜いたわけです。
そこでキーになるのが虚構・認知革命という力です。
この事実を現代のジブンに当てはめると、協力者を巻き込む力がポイントです。
具体的には
- 共感をうむ力
- ビジョンを立てる力
- 発信して巻き込む力
などが関係しそうです。
この点では、ビジネスでもプライベートでも自分の想いを周りに発信する習慣が必要です。
この点ではミッションステートメントという考え方が有効です。
自分の生き方・想いを周りに発信して味方を増やすコトが必要ですね
②農業革命の”闇”を置き換える
2つ目のアクションは「農業革命の置き換え」ます。
この農業革命は、端的にいえば、自立して過ごせるようにチャレンジした革命です。
このメリットにより何百年とかけて少しずつ農業ノウハウをためて結果的に多くの人が生まれ子孫を増やせました。
一方で、デメリットとしては、ノウハウがない栽培の試行錯誤で想像以上に酷使してしまいます。
具体的に言うと、食物がうまく育てられない中、狩猟に出ず、食物のために時間とエネルギーをさきつつ、餓死する人が爆増します。
これは現代におきかえるなばらば、副業に精を出すあまり本業が疎かになり、結果的に稼げずに本末転倒になるパターンです。
最終的に成果が出ているから良いという見方もできなくないですが、餓死させまくるという最悪なプロセスを踏みます。
現代でいえば、借金地獄で自己破産し、自分のキャリアにも家族にも迷惑をかけまくって老後に成功するというパターンです。
これは参考にできないです。そのため、ポイントになるのは
「成果を出すまでの時間軸とバランスを大切にすること」
です。自分の理想に向かって本業と副業のバランスと、その割合をどうコントロールするかが現代では肝です。
ご先祖が失敗したここのバランスを自分で立てる必要があります。
③”神”を超える方法を考える
3つ目のアクションは「神になる方法」です。
これだけみると
頭おかしいんじゃないか。
と思うかもしれませんが、本書では、科学革命によって人間はいずれ神を超えるといっています。
これは何かというと下記の2点を押さえれば理解は簡単です。
- 神
→人間が作った寓話 - 神を超える
→寓話の矛盾をデータが暴き、その上をいくシナリオができる
要は神という人がつくった寓話がそろそろ賞味期限切れになるというような話です。
では、現代では神を超えるシナリオとは何か
それはより良い暮らしをするというシナリオです。
特に、現代においては、一定のお金と、自分の価値観に合う・考え方や時間の使い方ができるコトで幸せを感じます。
そのため、自分が幸せに感じる状態を定義し、そこに向けて科学の力も借りながら近づけていくシナリオができれば、もはや神話や偶像崇拝は不要です。
そのため、自分ならではのシナリオができればもはや、その時点で神を超えたことになります。
これを考えていくことが今後の時代では必須になってきます。
いってみれば自分なりの神話を作るようなイメージですね。
さいごに
本書は人類の歴史を考察した本ですが、堅苦しさは全くなく「え、そうだったの!?」と驚きをもって一気読みできる名著です。
分量が多いものの内容はめちゃ濃いので、ぜひチャレンジしみてください!
超・有名なベストセラー本なので読んでおくだけで雑談の小ネタになることは間違いないです。
しかも、俯瞰した視点で世界を考察することで、人生の在り方・あるべき姿に想いを巡らすことまでできちゃいます!
なお、本書は「Audible(オーディブル)」に対応しており、スマホで倍速で読めば通勤の往復時間で数日で読み切れちゃいます!
ぜひ、無料で読めるおすすめビジネス書や読書ノートなどのツールと組み合わせて自分の血肉にしていきましょう!٩( ‘ω’ )و
ご精読頂きありがとうございました。
m(_ _)m
高橋さん
書評を初めて読みました。素晴らしい内容ですね。
素朴な疑問ですが、この本を手にしたキッカケが知りたいです。
また、「自分の地肉」は、もしかしたら「自分の血肉」ではありませんか?
コメントありがとうございます!
実は以前、後輩と読書会をやっていた時期があり、そこで勧められたのがきっかけですね。
あとは近くの書店のビジネス書のランキングにも上位にあったのでもともと気になってはいましたね。
あと、誤字のご指摘もありがとうございます!
(お恥ずかしい限りです。。)