
ども、らーにゃです。今回は「ホモサピエンス」について言及します。
普段、人類の起源に関する歴史書は読んでいますか?
「いや、歴史書とか興味ないし…。そもそも忙しいし……。。」
こんなことを感じるビジネスマンはいっぱいいると思います。
特に読書に実利を求めがちなワタシのようなタイプはそれが顕著かなと思います。
ただ、今回ご紹介するサピエンス全史に関しては、捉え方を改めた方がよいです。
なぜかというと単なる趣味としての歴史書ではなく、気づきが多く読んでおいて実利もあるからです。
事実、ワタシの場合、会社の社長とこの本の内容で雑談が盛り上がったりなど読んでいてよかった!と思うタイミングがありました。
教養本としても最新の考察本としてもネタとして使える幅が広いです。
ただ、それ以上に、この書籍は読書嫌いであってもシンプルに「おもしろっ!」と感じる点が多く読み物として面白いです。
そのため、どのような立場のどのようなビジネスマンであっても万人に強くオススメできる書籍です!٩( ᐛ )و
オススメ書籍:「サピエンス全史」とは
今回扱う書籍は『サピエンス全史』という本です。
上下巻でボリューミーな内容ですが、考察が面白いので一気読みができちゃう人類の歴史書です。

この書籍で世界的に有名人になったハラリ先生のスーパー考察本です。

人類の歴史の全般というのはまた、壮大なテーマだね
「サピエンス全史」のあらすじ・ポイント

本書の結論から言うと、ホモサピエンスは3つの革命(認知・農業・科学)を起こして、今まで生き延びてきたというのが本書の主張です。
その中でも個人的に面白いと思った点は認知革命による劣等種が虚構(フィクション)の力が強い種族を凌駕したという考察です。
学校で学んだ知識だと、火を使っただとか、高い知能で文明の力を作ったとか、そんな知能レベルの高さが人類の進化論のベースだと今まで思っていました。
が、それを根底からひっくり返されて、頭をガツンと殴られた感覚になりました。
そもそも人間の祖先は、劣等種であって、劣等種だからこそ集団行動する中で噂話を作りそれを信じて、集団の力を増強させたという考察はなんとも面白いです。
また、この虚構の力というのは現代においても引き継がれているという点も見逃せない点です。
さらに、最後に科学革命のその先には、人間が作った神話(虚構)を人間が超えていくという、神を超えることについても少し触れられています。
この人間の未来に関する考察本は、その後の著書である「ホモ・デウス」にもつながっていきます。

フィクション(虚構)ってそんなに強いパワーがあるのかと驚きました
「サピエンス全史」の目次
本書は以下のような構成になっています。
<<上巻>>
第1部 認知革命
【1】唯一生き延びた人類種
【2】虚構が協力を可能にした
【3】狩猟採集民の豊かな暮らし
【4】史上最も危険な種第2部 農業革命
【5】農耕がもたらした繁栄と悲劇
【6】神話による社会の拡大
【7】書記体系の発明
【8】想像上のヒエラルキーと差別第3部 人類の統一
【9】統一へ向かう世界
【10】最強の征服者、貨幣
【11】グローバル化を進める帝国のビジョン
<<下巻>>【12】宗教という超人間的秩序
【13】歴史の必然と謎めいた選択第4部 科学革命
【14】無知の発見と近代科学の成立
【15】科学と帝国の融合
【16】拡大するパイという資本主義のマジック
【17】産業の推進力
【18】国家と市場経済がもたらした世界平和
【19】文明は人間を幸福にしたのか
【20】超ホモ・サピエンスの時代へあとがき 神になった動物
「サピエンス全史」本書より

特に上巻の認知革命の中身が今回の肝だね
「サピエンス全史」のポイント解説

「サピエンス全史」で押さえたいポイントは下記の点です。
- ホモサピエンスは実は劣等種
- 3つの革命で勝ち残り
- 最強スキル「虚構」
- 農業革命でブラック社会に
- 科学の力で人が神を超える
順にふれていきます。
ポイント①:ホモサピエンスは実は劣等種

前提として本書では人間の祖先であるホモ・サピエンスは劣等種だと言い切ります。
まずこの時点で
「おぉ。。まじか…!」
と驚きがあります。
一般的な進化論では人間の祖先は優秀な知能をもっていたが故に進化してこれたみたいな文脈で教えられてきたため学校で学んできた事実と矛盾します。
そもそも、最新の研究によると、人間の祖先であるホモ・サピエンスには下記の似たような種族がいたようです。
ホモ・エレクトゥス
ホモ・ネアンデルタールレンシス
その上で、色々な種類に進化したのではなく、色々な種族がいる中で争って勝ち残ったという論が有力なようです。
ここで、ポイントなのがホモサピエンスは他の種族と比べて知能が高くない種族であったと言う点です。
また、ライオンなど他の動物などと比べて、力も弱く、足も早いわけではありません。
つまり、劣等種にも関わらず生き残っており、そのため正攻法ではないやり方で勝ち残ったというのが最新の人類の歴史考察なわけです。

強いから勝ったのではなく、弱いけどトリッキーな戦い方で勝ったということか。
ポイント②:3つの革命で勝ち残り

では、具体的にどうやってホモ・サピエンスは勝ち残っていったのか。
本書では、下記の3つの革命を起こすことによりホモサピエンスは進化を遂げてきたことが記載されています。
農業革命:食物を作って自立できる術を身につけた
科学革命:科学を応用して全てコントロールできるようになった
農業と科学はなんとなくイメージができますが、認知革命とはイマイチピンときません。
これは何かというと、架空のフィクションを作り出し、それを信じることで集団をまとめあげるような力です。
一言でいってみれば宗教のようなものを作り出し、一致団結させる術を身につけたということになります。
これによって、大躍進を遂げるというのが本書の主張のコアの一つです。

確かに人間以外が架空のものをつくってそれを信じてまとまるって考えにくいよね
ポイント③:最強スキル「虚構」

先に述べた認知革命によって人間は大躍進をとげるわけですが、キーワードは虚構という力です。
虚構とは一言で言うと、宗教のようなフィクション(寓話)を作って、それを元にまとめるというものです。
他の種族はこのようなスキルがないため、基本的には集団生活をするとはいえ、せいぜい群れは10とか20などの集団です。
それに対して、この虚構の力を使って一致団結したホモサピエンスは100や1000などの力を集結させて、数の力で他の種族を滅ぼしていったとされています。
この集団を束ねる力をもつ虚構というスキルは実は現代でもあります。例えば以下のようなこと
・お金というものの価値を作りそれを前提に生活すること
・会社や国家という枠組みで集団で豊かになろうとすること
特に資本主義の現在、お金という虚構の力は絶大です。
これもそもそもはただの紙切れに価値をつけて、その前提でコミュニケーションをすることで、人類は発展してきました。
これは狩猟時代の当たり前を考えると人類の大きなイノベーション体験です。

当たり前になっているこのお金も実は虚構なのですね
ポイント④:農業革命でブラック社会に

認知革命では前向きな大躍進を遂げたのに対し、農業革命は必ずしもプラスだけの恩恵ではありませんでした。
農業革命はわかりやすく恩恵がイメージできたため
「え、そうなの??」
と感じてしまいましたが、事実、狩猟から農業に代わることによってライフスタイルが大きく変わります。
このライフスタイルのメリットは「自給自足ができる点」と「定住ができる点」の2点です。
このメリットにより非常に多くの人が生まれて子孫を増やせました。
一方で、そのデメリットとしては、栽培するノウハウがないため、食物を栽培することで想像以上に酷使します。
しかも人は増えるので、必要な食物量はどんどん増えます。
これは現代におけるブラック企業、ブラックな働き方に近いです。
事実、食物がうまく育てられない中、狩猟に出ず、食物のために時間とエネルギーをさきながらも、餓死してしまうなど
何が目的かわからなくなります。こんなことを続けて何百年と気が遠くなるような年月をかけてノウハウをためて、ようやく自給自足ができるようになります。
ホモ・サピエンス史上、一番の苦しみはおそらくこの農業革命後の生活です。

今でこそなくてはならぬ転換点だったけど当時としてはパンドラの箱を開けた感じだね
ポイント⑤:科学の力で人が神を超える

最後に本書では、科学革命について述べられています。
これは現在の技術進化を考えれば、想像に難しくありません。
ここで面白いポイントは認知革命の時に作り上げた一部の虚構を自ら疑いはじめるという点です。
例えば、人類の進化論というのは、神話での人の誕生を全否定していたりします。
それで反発する人がいてもなお、科学の力は衰えることはなくむしろ加速します。
「ではなぜ、科学の力は加速するのか。」
これは、より豊かな暮らしになるためには科学が必要という見えない力学が働いています。
現代においては、お金が裕福さの大きな指標になっています。
つまり、科学発展をするほど、このお金が動き豊かになる、それゆえにこぞってみな科学の研究する。
こんな図式になっています。
そのため、今後も科学の力はより発展していくと考えられており、今まで信じられてきた宗教を超える存在になると断言しています。
つまり、人が科学の力を使って、自分たちで作った神を超える存在になっていくことを意味します。
この内容に関しては、著者の別書籍で言及がされています。

人が神を超えるってまるでフィクションの小説やゲームの世界ですよね
「サピエンス全史」の学びの活かし方

続いて、この学んだ本をどう活かしていくかについても考えていきます。
オススメは改めてポイントを自分なりに考えて深めることと、それを元にアクションプランを考えることです。
その点で、下記2点まとめていきます。
アクション①:解説動画でポイント再整理
まず本書を読む前後で、押さえるとよいのがまとめ動画です。
上記のポイントが短時間で整理することができ、自分なりに深めることがしやすいです。
本書のまとめ動画としては下記がおすすめです!
サラタメ氏がわかりやすーく、まとめてくれています。倍速でみれば12~3分でかなーり理解が深まります。

名著のまとめ動画は本当に綺麗にまとまっています
アクション②:3つの革命を現代に置き換える
今回の3つの革命の考え方を自分に置き換えて考えると、押さえるべきコトは2点目の農業革命です。
この農業革命は、端的にいえば、自立して過ごせるようにチャレンジした革命です。
考え方は共感できる一方で結果としては、想像を絶する時間がかかり望まないライフスタイルも生み出します。
これは、現代におきかえると、会社勤めに疲れて、自由を求めて自分で仕事をしはじめるも、望む結果が得られず火の車になるような状況に近いです。
ここでポイントになるのは
「成果を出すまでの時間軸を明確にすること」
です。
自分の理想とする状態とそこまでにかかる時間軸を考えないといけません。
如何に想像以上に時短でそれを達成できるかが、実は新たな挑戦をする時は大事な視点です。
これを実現するためには手段として今までなかったやり方や技術を取り入れる必要があります。
結果として、科学革命のように最新技術をつかってやり方を応用したり仕組化したりして、今までのやり方・頑張りを全て変える必要があります。
これには弛わぬ努力と振り返りのPDCAを高速で回す必要があります。
そのため、上記の時間軸を意識して自分の人生を再設計し、その上で日々のPDCAの高速回転という意味では手帳が活躍します。
単に歴史のこととして捉えるのではなく、今後に向けて、自分に置き換えるとどうかという視点で整理してアクションプランを立てると自分ごとにしやすいです。
アクション③:小ネタとして使えるようにストック
今回の「サピエンス全史」の内容は、ビジネスでもプライベートでも、教養ネタとして雑談でかなり広範囲で使えるネタです。
そのため、一番もったいないのが本を読んだ上で
「あ〜面白かった〜」
と一人で余韻に浸って終わるというのが超もったいないです。
メジャーで有名かつ、分量も内容も濃い超大作のため、話せそうな人との会話のタネにして深めることで気づきが何倍にも増えます。
読書会をやるのが一番効果的ですが、なかなかハードルも高いと思うので、食事中の対話の材料に使うなど日常的に切り出すのがオススメ。
この点、いつでも忘れないように読書ノートや読書ブログなどでまとめてポイントを明文化することで忘れないようにできます。
個人的にまとめる方法で手軽でオススメなのは、冒頭で示した学んだことをパワポで一枚もので納めること。
それを手帳など、普段目にするものに印刷して差し込むことで、日常的に思い返しやすくなります。

手帳に読書ノートをまとめておくといつでも振り返れてネタにできます
まとめ

上記の通り、この本を読んで印象的であったのは以下の点です。
・3つの革命で勝ち残り
・最強スキル「虚構」
・農業革命でブラック社会に
・科学の力で人が神を超える
以上です。
本書は人類の歴史を考察した本ですが、堅苦しさは全くなく「え、そうだったの!?」と驚きをもって一気読みできる名著です。
分量が多いものの内容はめちゃ濃いので、ぜひチャレンジしみてください!
なお、有名な本なので先にあげた解説動画などまとめも多くでており、それらも組み合わせるとサクっと読めます。
なお、本書はAudibleに対応しており、スマホで倍速で読めば通勤の往復時間で数日で読み切れちゃいます!
ぜひ、他の書籍や手帳などのツールと組み合わせて自分の血肉にしていきましょう!٩( ‘ω’ )و
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ご精読頂きありがとうございました。
m(_ _)m
参考:おすすめ本×Audible活用
「他に押さえておくべきビジネス書はどれか」
と感じている人に向けて「これは押さえておくべき!」と感じる名著を下記にまとめています。
まずは何から押さえよう…と迷っている方は下記も合わせてご確認ください!٩( ᐛ )و
また実際にAudibleを使ってみて感じましたが「名著」×「ながら読書」は効率がめちゃくちゃ良くてメチャ良いです!
やり方を下記にまとめます!
特に、無料体験の間に興味がある本をタダ読みしきっちゃうのがオススメ!