【要約|ビジネスプロデュース】社内起業を実現する際に必要な視点とは

今回は「ビジネスプロデュース戦略」について言及したいと思います。

読書はちょっとした時に気になる本をちょいちょいつまみ食い的に読み、なるべく業務でアウトプットできるよう実践知にしようとしています。

今回は名著と名高い『ビジネスプロデュース戦略』を読んでの気づきと実践観点を簡単にまとめておきたいと思います。

書籍:「ビジネスプロデュース戦略」とは

企業(特に大企業)における新規事業立案による流れや条件が多岐にわたって記載されています。

読んでいて”夢があるなー”と思ったのは、日本の大企業はまだまだポテンシャルはあるということ。

単にダメな理由を書き連ねるのではなく、日経企業の課題を踏まえて正しい進め方はどういったものかがまとまっています。

目次:本書の構成

本書は以下のような構成でまとめられています。

第1章 なぜ、日本企業は「世界を制する事業」を生み出せなくなったか
日本には大きな事業が生まれていない
米国企業はどうやってケタ違いに大きくなったのか
なぜ日本企業の新規事業は大きくならなかったのか

第2章 ビジネスプロデュースとは何か
大木に成長する事業の種は実はたくさんある
ビジネスプロデュースの実例

第3章 ビジネスプロデュースはこうして進める
ビジネスプロデュースの全体像
いかにして「構想」するか
いかにして「連携」するか
「実行」における落とし穴

第4章 ビジネスプロデュース・ストーリー
-大手ハウスメーカー経営企画室長「中原雄平」の事業創造ドラマ-
妄想から構想へ
戦略から連携へ
そして実行へ

第5章 ビジネスプロデューサーへの道
ビジネスプロデューサー型人材の要件
ビジネスプロデューサーの育成法
ビジネスプロデューサーが活躍できる組織づくり
行政へのアプローチの必要性とその方法

「ビジネスプロデュース戦略」本書より
ワタシ

大企業の中で閉塞感を感じる人ほど元気が出る本だと思います。

感想:個人的感銘ポイント

個人的に印象的だったのは以下の点。

感銘ポイント
  • ポイント①:日本企業の弱点
  • ポイント②:フックと回収エンジン
  • ポイント③:アライアンスとメンター

この後順に触れます。

ポイント① 日本の企業文化の弱点

まず前提として、新たな事業を作るにあたり大企業はかなり有利な条件ではあるということが述べられています。

ただ、その上で、海外と比較して動きが取れていないことなどを含めて、大きな課題として日本組織の以下の3点を指摘しています。

日経企業の弱点
  • 自前主義
  • 強い業界知識
  • 弱い官民連携

問題はとにかく閉鎖的である点を指摘しています。(今所属しているところを考えるとまさにこれ)

さらに問題視している点として以下もあげられております。

100%じゃないとダメという風潮

つまり完璧主義というやつですね。確実に金になるといいきれなければ意思決定がなされないということです。

そのため、プロトタイプを創ってそれを検証して小さくでも動きだすということ自体が文化としてしづらいという点があります。

ワタシ

アホみたいに稟議通す必要ありますからね。ここらへんは、デキる人ほど勝手に実績つくっちゃうイメージです。

ポイント② フックと回収エンジン

まず、頭にも出ている一番ベースになる考えとして2つのキーワードが繰り返し出てきます。

ビジネスを考える際のポイント
  • フック:撒きエサ
  • 回収エンジン:お金を得る仕組み

これをどうやって設計していくかという話ですが、ポイントになるのは

この距離が遠いほどにインパクトがでかくなる

ということです。例えば、小売りの店舗でモノを売って買うというビジネスを考えると、以下の整理です。

小売り販売の場合

フック:店頭の展示品サンプル

回収エンジン:それをその場で売る

と、分かりやすい反面、フックとエンジンの距離はとても近いわけで、儲けにくいということです。

一方でよくある広告モデルでいうと以下のような整理です。

web広告の場合

フック:無料で便利なサービスが使える

↓ユーザーが集まる

回収エンジン:集まったユーザーに対して広告出稿

つまりフックと回収エンジンの間に、ユーザーが集まって活性化するというステップが一つ入ります。そのため、距離でいうと少し遠くなります。

ただ、ここが上記のように仕掛けを挟んで距離を離していけるほど規模はでかくなりやすいということが書かれています。

これはなんとなくですが、納得感があります。本書ではPanasonicの商品だったり、具体的な例がはいって解説がなされます。

ツマ

身の回りの生活をこの視点で考えると色々わかって面白いね

ポイント③ アライアンスとメンターの存在

そして3点目はこれです。この部分は、本書で架空事例が描かれており、その中で解説されます。

これがストーリー仕立てになっているのですが、その中で、多くのポイントが具体的に描かれており、イメージがわきやすいです。

ここで個人的には2点大きい気づきがありました。

ここにタイトル
  1. アライアンスのお作法的なものがある。
  2. 俯瞰した視点で助言が出来る師匠が必要である。

前者においては他社の担当者や関連省庁の担当者などを巻き込む流れや方法論が割と多面的に出ています。

そもそも、社外を巻き込んだアライアンスのプロジェクトなどを推進したことも、参画もしたこともないので、へぇー、という感じでよんでました。

ただ、規模の大小があるとはいえ、社内の組織横断のプロジェクトも共通だと思ったこともあります。

それは、周りを巻き込む際は我田引水ではなく、大義名分としてどの社会課題をどう解決するかを定義してヒトや組織を巻き込んでいくというプロセスです。

この視点でかみ砕くと割と身の回りにも応用できうる場所は多くある気がします。

また、後者も確かにそうだろうなと納得の内容です。

ただ、実際に外部コンサルをいれる・頼む、と考えると想像するよりも契約額の桁が一つ変わり、部の予算内におさまらなかったりします。

また、社内の場合は、事業創造の経験のある役員クラス人財、経営の第一線を引いてみれる顧問、もしくは経営トップなどあまり普段は接しない人たちになります。

つまり、社外でも社内でも普段接することが少ない人に如何に近づいてアドバイスが仰げる状態になれるか、ここを戦略的に創り上げる点もプロジェクト推進で肝になるわけです。

ワタシ

今までのプロジェクト推進経験でも、なるべく上流過程にいる人に直接アドバイスをもらえる方が話が早く、成果も出やすい気がします。

まとめ

上記の通り、この本を読んで印象的であったのは以下の3点。

感銘ポイント
  • ポイント①:日本企業の成長阻害要因
    ▷完全自前主義と完璧主義が愚の骨頂、この文化を維新するところから

  • ポイント②:フックと回収エンジン
    ▷とにかく距離は遠くなるようにフックとエンジンをデザインをする

  • ポイント③:アライアンスとメンター
    ▷とにもかくにも経験者に相談できる環境を創り、大義をもって周りを巻き込む

上記、プロジェクトを推進する際のお作法・ポイントがまとまっています。

30代に入ると急に経験のない大きなプロジェクトを任されたりということが増えますが、そんな時にはこういった情報は大変貴重だと思います。

人の力を借りながら大成を成すということは組織人として必要なスキル・経験だと思います。まずは本書を元に、目の前の成果を出していきたい。

ご精読頂きありがとうございました。
m(_ _)m

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