【要約|自助論】よりよく生きるために必要な努力・勤勉の習慣とは

今回は「自助論」について言及したいと思います。

読書はちょっとした時に気になる本をちょいちょいつまみ食い的に読み、なるべく業務でアウトプットできるよう実践知にしようとしています。

今回は名著と名高い『自助論』を読んでの気づきと実践観点を簡単にまとめておきたいと思います。

今回オススメしたい書籍

「自助論」の概要

全体を通じて、最後に偉業を求める人は全ては「人格者」であり、人生を豊かにできるかどうかは、その人の考え方や心構えによるという考え方が一貫しています。

そして特徴的なのは、貧乏や不遇な状態こそ、人格を磨き上げる絶好の機会であり、裕福さや幸運な状況は逆であるという形で逆境を全肯定するという立場をとっています。

全体を通じてその通りだと納得する一方で、辛いときほど読んでいて、よし頑張ってやろう!と思えるような効用もあるような自己啓発書です。

「自助論」の目次

本書は以下のような構成でまとめられています。

1章《自助の精神》人生を自分の手で開く楽しみを知る
1 まず今日、自分の「変革」に手をつける
2 「努力はとぎれることなく引き継がれる」
3 人間の優劣を決める精一杯の努力
4 人生に退屈な時間などない

2章《忍耐》たったこれだけで努力が苦でなくなる!
1 常識に明るく、辛抱強い人間になること
2 人生の九割は〝快活な精神と勤勉〟で決まる
3 逆境を逆境としない生き方
4 勝負のカギとなる「持続力」

3章《好機を確実に生かす》この「改善」の手が、いま打てるか!
1 「ひらめき」の秘密 〝ささいなこと〟にも手を抜かない
2 賢者の目は頭の中にある
3 〝ひとり歩きできる人〟に与えられる勝機
4 幸運は手の届くところで待っている
5 「信念」は努力を無駄にさせない

4章《仕事》いつも最高の成果を生むための基本原則
1 「何かに打ち込める人」が持つ共通の目的
2 「自分に打ち勝つ力」をしっかり植えつける法

5章《意志と活力》「使命感」が人の器を何倍にも大きくする
1 道がなければ道をつくる
2 自分の行き先を方向づける「意志の力」
3 心にしみるのは〝真実の言葉〟だけ
4 「真の誠実」は何にも優る力になる
5 〝旺盛な活力〟と〝不屈の意志〟の表現法

6章《時間の知恵》成功者はみな この「実務能力」を生かしている!
1 ビジネスの手腕にも秀でた〝天才〟たち
2 「満たされた生活」がもたらす脅威
3 ビジネスを成功させる六大原則
4 ウェリントンを大将軍にした「実務能力」
5 〝正直〟はいつでも最良の策

7章《金の知恵》〝楽するため〟にはこの汗をかけ!
1 金は〝人格〟をもって扱え
2 「貯蓄」は心の砦になる
3 人生の転機に絶対に身を誤まらない法
4 金を一銭も腐らせないためにはこの知恵がいる

8章《自己修養》頭脳と心・体の、効率よく痛快な鍛え方
1 〝自学自習〟で勝ち取った知識ほど応用の利くものはない
2 鉄は〝熱くなるまで〟打て
3 「真の知識」と「にせの知識」を混同するな
4 自分の才能を最大限に生かす絶対法則
5 「大器晩成」の先人から学ぶポイント

9章《出会い》人生の師・人生の友・人生の書を持っているか
1 いま、自分の周囲に何があるか
2 〝よい忠告〟よりも〝よい手本〟を探しなさい
3 自分を燃え上がらせる〝熱源〟を持つ

10章《信頼される人》人望・人格の力は一生通用する最高の宝だ!
1 〝いざという時〟に困らない絶対的な力
2 理想に現実を重ね合わせる努力をしているか
3 礼儀作法には金がかからない。しかも礼をつくすだけで何でも手に入る
4 真の人格者を知る〝ものさし

「自助論」本書より
ワタシ

個人的にめちゃくちゃ刺激を受けた書籍で、影響を受けたBest3に入ります。

個人的実践ポイント

全体を通じて気づきの多い書でしたが、特に印象的だったのは以下の点です。

感銘ポイント
  • ポイント①:努力と勤勉さの重要性
  • ポイント②:貧乏や不幸の捉え方
  • ポイント③:時間の捉え方と正直さ

この後順に触れます。

ポイント① 努力と勤勉さの重要性

まずはこれです。

とにもかくにも努力!これが全て!

言ってしまえばこれが結論といえば結論だと思います。

本書の中ではとにかく色々な偉人たちの生い立ちの事例がでてきますが、そこで述べられているのもこれです。

何かというと、偉人達は生まれや環境はまちまちであるが、皆共通して、どんな環境であっても例外なく努力を続けて持続し続けているという点を指摘しています。

また、この努力という点においは、どういったところで努力をするかというと与えられた特別な研究活動などに限りません。

ではどこで努力をしていけばいいのか?

日々の生活や仕事の全て

つまり意識を下げるタイミングというものはなく、起きてから寝るまで全ての時間を没頭するほどに努力ができるかが偉人と凡人の分かれ目です。

自分自身のことを考えても、学生時代のサークル活動や仕事で責任の重い仕事を課された時は良くも悪くも四六時中そのことを考えてアクションします。

つまり無駄な時間はもたずに常に集中して努力をしていました。そうすると確かに後になっても残るもの(スキルや経験や人脈など)がいっぱいあります。

ただ、日々を過ごしていると、特にとりあげる程に打ち込むべきものが見当たらない日があることも事実です。

その点では、自分を律して目の前のことに対してしっかりと責任感をもって遂行してやりきる勤勉さも大事になるのも納得です。

上記の点で、この努力や勤勉さというのがベースとして最重要であるということはこの歳になるとよくわかります。

ツマ

そう考えると日本人の勤勉さは誇りだね

ポイント② 貧乏や不幸の捉え方

またもう一つ特徴的な視点がこれです。

貧乏や不幸な状況ほど努力に適した環境である

一貫して貧乏さを推奨し、裕福な環境を否定する節があります。この点で、最初「ん?見間違えたか?」と思うほどでした。

ただ、これは言い換えると

努力をせざるを得ない環境のため経験を積みやすい

という捉え方もできます。

無理やりすぎる…

と思うかもしれませんが、自分自身の経験を考えてもこれは意外と納得感があります。

子供のころも、社会人となった今も

やらないと怖い…やらないと怒られる…

と思う時ほど、モチベーションが低かったとしても結果として

やらねば!!

となったりします。

例えば、社会人一年目の時に奴隷のような仕打ちを受けて、社内の飲み会の店選びや段取り、社内政治のことでこっぴどく指摘をうけたとします。

そうなると、心理的にも肉体的にも削がれて、ホワイト企業でぬるぬる過ごしている同級生をみていいな…と思うと思います。

ただ、一方で、どちらが経験値の総量が多いかという視点でみると結果的にはキツイ仕打ちを受けている側の方が意図せぬスキルを得ていたりします。

こういったことをメタ認知して、前向きにとらえるかどうかは非常に大事だと思います。

自分自身、一年目が一番つらかったですが、一番成長した自負はあります。

そのため、「辛い…不幸だ…」と思う時ほど大局的に見ると成長して貯金するためのチャンスだったりするわけです。

ワタシ

かなりのドM思考ですが、事実そんな気はします。

ポイント③ 実務能力と誠実な人柄

そして、最後がコレです。

本書の中で成功する人の実務能力の共通項が記載されています。

ポイントは以下の通り。

成功者に共通する力

①注意力

②勤勉さ

③正確さ

④手際の良さ

⑤時間厳守

⑥迅速さ

です。特に前半はポイント①②にもつながるところかと思いますが、後半は時間管理に関することです。

これは他のハウツー本でもよく言われる話で”先延ばすことで効率が下がるのですぐにやれ!”みたいな話は感覚としてもよくわかります。

時間を無駄にしないで打ち込む姿勢・思考が大事なことは理解がしやすいです。

ただ、ここで、本書で指摘しているのはそののもう一つ上の抽象概念があります。

それは何かというと

正直さが最良の策である

という点です。これだけを切り取ると

???

となりますが、これは言い換えると誠実な行動がとれて、自己犠牲の精神にあふれて信頼に取る公正な人柄であるか。ということになります。

ビジネス、特に営業場面などを考えると、この信頼される人柄かどうかは成否を分ける一番のカギであることはよくわかります。

つまり、時間管理などにおいても前提としてこういった人柄があった上で上記が実現できる人ほど成功するといったことが示唆されます。

ワタシ

この視点は日々の過ごし方や考え方に依存しますね。

まとめ

上記の通り、この本を読んで印象的であったのは以下の3点。

感銘ポイント
  • ポイント①:努力と勤勉さの重要性
    ▷目の前のことにまずは打ち込み続け、努力・勤勉の習慣をつけるのが最良。
  • ポイント②:貧乏や不幸の捉え方
    ▷過酷な環境こそ成長環境として捉え自分を律して成長させられるかが勝負
  • ポイント③:実務能力と誠実な人柄
    ▷誰にも信頼される人柄を築いた上に時間管理が出来る人ほど成功する

全体を通じて何気ない日々の過ごし方や捉え方に関して多くの示唆を与えてくれます。

成功するしない以前に、どんな環境下であっても豊かな気持ちで前向きに人生を送るための書としても非常に有用だと思います。万人におススメしたい一冊です。

本の知識で人生をより豊かにしていきましょう ٩( ᐛ )و

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