【要約 | 心理的安全性のつくりかた】ワクワク前向きに皆が学習する組織にするためには

学ぶTips
ワタシ

ども、らーにゃです。今回は「心理的安全性」について言及したいと思います。

最近、仕事をしている中でよく耳にする「心理的安全性」とは何か?

風通しがよくて働きやすく、挑戦することが推奨されるためには、組織心理的安全性を担保することが大事

こんなことが最近よく言われます。

ただ、現状の日々の仕事に目を向けると

  • 報連相が大事!といわれるけど、そもそも相談しづらい…
  • 何か問題が起こると犯人探しが始まるので、油断ができない…
  • チャレンジを推奨されるが、挑戦する程、重荷が増えるだけ…

と、風通しがよくない職場環境にストレスを感じることは誰しも一度は経験します。

では、この心理的安全性とやらをどうやれば担保できるのか。これの一つの答えが記載されています。

そのため、今の職場の働き方に違和感を持っている人や、

現状のマネジメント課題を解決しようとしているマネジメント層の人には

ヒントになるノウハウがいっぱい凝縮されており必読の書です(‘ω’)ノ

今回オススメしたい書籍

「心理的安全性のつくりかた」の概要

最近、よく言われる「心理的安全性」についての解説から実践的な方法論まで含めて語られた本です。

記載のある内容としては以下の通り

  • 心理的安全性とはどういうことか
  • 逆にない場合はどういう時か(非安全な状態)
  • 安全性を担保する要因とは何か(4因子)
  • 組織として目指すべき状態は何か
  • 心理学/行動学の視点で考察するとどうなるか
  • 組織/個人で実践できることは何か
  • 今からできることは何か

総じて、風通しが良い職場環境をどうやって作るべきかについて、現場のあるあるから、学術的な根拠、実践論に至るまで網羅的に記載されております。

また、本書は非常に読みやすく、その洗練されつつも充実した内容から、HRアワード2021「書籍部門」で優秀賞をとられていたりします。

■ご参考リンク:日本の人事部 HRアワード2021 書籍の部

「心理的安全性のつくりかた」の目次

本書は以下のような構成でまとめられています。

第1章 チームの心理的安全性
ーチームの心理的安全性とは?
ー日本版「チームの心理的安全性」の4つの因子
ー心理的安全性「変革の3段階」

第2章 リーダーシップとしての心理的柔軟性
ー心理的安全性と心理的柔軟性
ー心理的柔軟性を身につける1 変わらないものを受け入れる
ー心理的柔軟性を身につける2 大切なことへ向かい変えられるものに取り組む
ー心理的柔軟性を身につける3 マインドフルに見分ける

第3章 行動分析でつくる心理的安全性
ー行動を変えるスキル「行動分析」
ー「きっかけ→行動→みかえり」フレームワーク
ー行動分析で行動を変える
ーチームの行動変容でつくる心理的安全性

第4章 言葉で高める心理的安全性
ー言語行動は「学習ファースト」
ールール支配行動
ー言葉で旗を作る

第5章 心理的安全性 導入アイディア集
ー「行動・スキル」レベルで心理的安全性を作り出す
ー「関係性・カルチャー」レベルで心理的安全性を作り出す

「心理的安全性のつくり方」より引用

ワタシ

前半に定義やあるあるの内容を触れて、後半に科学的な話や実践論について触れられます

個人的ポイント

上記に記載した通り、さすが賞を受賞しただけあって、非常に読みやすいです。

前半の”あるある”感に共感しつつも、後半の”こうやりゃいいのか”という具体的なハウツーまで言及されているため

時間があれば最初から、時間がなければ必要箇所をつまみ食いでもタメになる。

と、状況や目的に応じて、うまく使い分けられる内容だと思います。

特に印象的だったのは以下の3点です。

感銘ポイント
  • 心理的安全性と心理的「非」安全性
  • ヌルい職場と必要となる4因子
  • 今からできる行動分析と言語行動

順にふれていきます。

心理的安全性と心理的「非」安全性

まず本書の中で最初に言及されるのが心理的安全性とは何か?ということです。

心理的安全性については冒頭、下記のように記載があります。

チームの心理的安全性とは、チームの中で対人関係におけるリスクをとっても大丈夫だ、というチームメンバーに共有される信念のこと

「心理的安全性のつくり方」より引用

つまり、何かリスクを負ってでもチャレンジしよう!と思う・思える環境であるということが、心理的安全性があるという状態のようです。

また、本書ではこれをより現実的な視点で考えるために、心理的安全性がない場面を想定して考えることを推奨しています。

具体的には「対人関係のリスクがある環境=心理的安全性がない」ことだと述べており、下記の記載があります。

「良かれと思って行動しても、罰を受けるかもしれない」というリスクのことです。

「別に、ウチのチームでは罰なんて与えていない」と思われるかもしれません。しかし、ここでいう罰とはちょっとしたもので、その1つ1つは小さな行動なのです。

例えば「全社方針」にしたがって、せっかくやってみた、新しいチャレンジや意見に「それ、ほんとにうまくいくの?」と訝しげにたずねられたり、企画段階ではうまく通っても、結果として失敗してしまったら、評価が下がったり……。

「心理的安全性のつくり方」より引用

ここを読むと、

「あー、あるあるだー」

と思わず共感をして引き込まれます。

導入文として書いてある内容の共感の呼びおこしが秀逸だなーと思いつつも、

多くの日本企業で陥っている共通の課題な気がするので、この本を手に取って人は多かれ少なかれ似た課題を感じているはずです。

かくいう私も、今まで何か一緒にやりませんかと提案をしようとした際に

「それうまくいく保証あるの?どうやるの?コスト出したの?誰がやるの?」

みたいな形で批評されて終わるみたいなことは何度も経験していますし

「じゃぁ頑張って」

と、自分の仕事が単に増えるだけで業務調整の相談には乗ってもらえないみたいな話は日常茶飯事です。

逆に、一緒に頑張ろうと親身になってかつ業務調整まで検討される環境があれば、相当に恵まれた環境だなと思います。

ただ、本書のゴールはそのような、頑張ろうとしようとする人が報われる、やる気になる環境を作るということなので

現状難しくても、ここを目指すというのがゴールになります。

その上で、面白いな

ワタシ

比較しても悲しくなるだけですが、自分の没頭経験を考えるとeスポーツ選手になるのが良かったのかと思ったりします。

ヌルい職場と必要となる4因子

心理的安全性と心理的「非」安全性がわかると次はこんなことを感じます。

「じゃぁ、前向きな言葉をかけて、新しいことをイイネイイネと言いまくればいいのかな?」

しかし、本書ではこれも目指すべき状態・組織ではないと言います。

上記は確かに、心理的安全性は担保されるものの、馴れ合いになって成果がでなければ本末転倒であるということから

ヌルい職場

と表現しています。忙しいし、みんなこんなもんでいいよね、新しいこともイイねイイねでとりあえずやってそれでおしまいでいいね。

みたいに結果にコミットをしない馴れ合いの組織はこの状態です。

これもまたイメージは湧きます。特にマネジメントを経験すると、アサインや役割分担がうまくできないと、チームによってこのような状況が起きます。

かといって、上司として

「何サボってんだ、やる気出せよ、仲良しクラブじゃねぇんだよ」

みたいな論調でヌルい職場に介入しようとすると、その先にあるのが

「その取り組み、成果あるの?うまくいく保証あるの?やる意味あるの?」

みたいな、心理的「非」安全性の環境を誘発します。

そのため、この心理的安全性と結果へのコミットのバランスをどううまく保つかというのがポイントです。

ではどうすればいいか?

本書では下記の4つの因子が必要になると説いています。

研究とビジネスの現場の計測から見えてきたのは「日本の組織」では

①話しやすさ
②助け合い
③挑戦
④新規歓迎

の4つの因子があるとき、心理的安全性が感じられるということです。

「心理的安全性のつくり方」より引用

この4つの因子はそれぞれ

ー①話やすさ因子ー

  • 意見がまとまっているときでも反対意見があっても受け入れられる
  • 問題やリスクを感じたときに子をあげられる
  • 分からないことをフラットに尋ねられる

ー②助け合い因子ー

  • 問題が起きたときに人を責めず、建設的に解決策を考えられる
  • リーダーやメンバーがいつでも相談に乗ってくれる
  • 減点評価でなく、加点評価になっているか

ー③挑戦因子ー

  • 挑戦が損でなく得なことになっているか
  • 前例や実績がなくても取り入れる事ができるか
  • 多少非現実的でも、面白いアイディアは共有してみようとなるか

ー④新規歓迎因子ー

  • 役割に応じて強みや個性を発揮することが歓迎されるか
  • さまざまな視点や見方が歓迎されるか
  • 目立つようなこともリスクではないと思えるか

これらの要因を全て達成ができて結果へのコミットにもつながる形であればヌルい職場ではなく

心理的安全性の高い学習する組織(皆が成長して成果が得られやすい状態の組織)になっているということです。

ツマ

言うのは簡単だけど、これらが全て達成されている組織って中々に難しいよね

今からできる行動分析と言語行動

そして最後ですが、

「じゃぁ具体的に今から何をやろう」

という点においても言及がされています。

具体的には

  • 個人の行動レベルで振り返ってみよう
  • それを組織レベルにひきあげてみよう

ということが推奨されています。

「では、どのように振り返るべきか?」

と言う視点においては、具体的な振り返り方として

必要となる4つの因子を想定しながら、今までの職場の行動において

  • きっかけ
  • 行動
  • みかえり

という視点で振り返ることをワークとして記載されています。

例えば、

  • きっかけ:何か新しいこと企画してと頼まれた
  • 行動:言われた通り、今の課題と解決のアイディアを出してみた
  • みかえり:じゃぁそれやってと言われた

となると、その行動に対するみかえりがネガティブなものとなります。

つまり、頑張って提案したのに、ボランティアの自分の仕事が増えるだけなら、当たり障りないアイディアに落とそうという思考になります。

そのため、この視点で組織の行動がどうなっているかを振り返った上で、

次にやることがルール化です。

具体的には、「みかえり」が、自発的な行動を強化する内容になっているかという視点で振り返り、

フィードバックとしての「みかえり」を前向きなものへと変化させるということが推奨されています。

現場のメンバーが感じることを踏まえて、この「みかえり」を中心にチーム全体が前向きになるルールや仕組みづくりをどう作れるか

ここが具体的な処方箋の一つとして提示されています。

それ以外にもポジティブな気持ちになって前向きに皆が動くための導入に向けたヒントが5章では記載されています。

時間がない場合は最後の部分だけをつまみ食いするだけでも学びや実践のヒントは多くあると思います。

ワタシ

組織を改善するとなると中々に大きな取り組みになりますが、本書のヒントをもとにできることから実践を積み上げたいものです。

まとめ

上記の通り、この本を読んで印象的であったのは以下の3点です。

感銘ポイント
  • 心理的安全性と心理的「非」安全性
    良かれと思ってやったことが結果的にマイナスに働く環境になっていないかを考える
  • ヌルい職場と必要となる4因子
    結果にコミットしない仲良しクラブでは本末転倒、バランスが大事
  • 今からできる行動分析と言語行動
    まずは「きっかけ・行動・みかえり」で考察し、その後に組織のルールを作る

とにかく読んでいて日々のあるあるが多くて共感が止まりません。

なんでこうも所属する組織ではやる気がでなく、仕事が楽しくないものに感じられるのか、このモヤモヤを客観的に理解できます。

その上で、じゃぁどうやって組織やそのカルチャーをかえられるのか、ここの処方箋まで一貫して記載してもらえているので希望の光も差してきます。

サクッと読める本なので、ちょくちょく見返して自分を奮い立たせ、組織改善に活用していきましょう(‘ω’)ノ

ご精読頂きありがとうございました。
m(_ _)m