
今回は7つの習慣の実践法(セルフコーチング)について言及します。
7つの習慣ってよく耳にするけど分厚くて、手を出す気になれない…
そんなことを思う人も少なくないのではないでしょうか。
『7つの習慣』とは、著者スティーブン・R・コヴィーによる、世界中でベストセラーとなった自己啓発の王様的な位置づけのビジネス書です。
とはいえ、あの分厚いビジネス書のどこがポイントでどう活かすことができるのか…?
「中身は理解はできたけど、具体的な活動は抽象的…」
「どうやって体現すればいいのかピンとこない…」
こんなことを感じる方も多いと思います。
私も今までずっと、調べたり自分なり試したりと試行錯誤したりしてきましたが
この疑問への答えの一つがセルフコーチングというものでした。
この視点で、実践歴10年以上、7つの習慣セルフコーチング認定コーチのワタシが、
独自の解釈も交えながら言葉の意味合いや実践ポイントを解説してまいります。
7つの習慣を実践してみようと思っている人の一助になれば幸いです。(‘ω’)ノ
目次
今回のポイント

結論!
今回のポイントを超簡単に図示すると下記の通りです。

=短期的にのみ機能するアプローチ
・インサイドアウト
=長期的に機能する目指すべきアプローチ
特に、この概念を抑えるときにポイントになるのが
この図の左から右へと矢印が流れると言う点と
アウトサイドインを必ずしも全否定するわけではないという点が
今回のポイントです。
ただ、
「いやいや、アウトサイドインは最悪で、全否定でいいでしょ」
と思う人が大半だと思います。
実際、私はその理解でした。
ただ、セミナーに参加して再度読み直してみると、
「若干ニュアンスが違うぞ!」
とわかってきました。
というのも
“長期的な”成功は目指せません。
その考え方だと“永続的には”幸せになりえません。
など、若干しこりの残る否定の仕方をしているのです。
「ムムム!これはどういうことだ?」
こんな疑問を解消するべく
今回は以下み触れて実践ポイントを噛み砕きたいと思います。
②アウトサイドインの位置付けとは
③モチベーション理論との関連性
以下で順に触れていきます。
インサイドアウトの考え方

インサイドアウトとアウトサイドインの比較
まずインサイドアウトの定義です。
これは反対語とセットで考えると理解は簡単です。
反対語は字の如くアウトサイドインです。
比較するとこんな感じ

アウトサイド・イン | インサイド・アウト | |
概要 | 自分の外に変化の中心を置く | 自分を変化の中心に置く |
考え方 | 相手が変われば状況が変わる(他責) | 自分が変わると状況も変わる(自責) |
パッとみた感じ、インサイドアウトが理想で、アウトサイドインはダメだと一目瞭然ですね。
7つの習慣の中でも、アウトサイドインは相手を変えようとするアプローチであり、
イケてないと否定する内容が散見されます。
イメージとしては、インサイドアウトが自責の考えで物事に取り組むことであり
アウトサイドインが他責の考えで物事に取り組むみたいな例示があります。
また、インサイドアウトのアプローチを続けることで、
自分の影響力をだんだんと強めて影響の輪を広げる
という考えにも繋がっていきます。
ただ、アウトサイドインが全てダメかというとそうでもないみたいなニュアンスもあったりもします。
「んん…??それは矛盾してない??」
「どういうこと?」
と、疑問に感じる点がありました。
これについては、7つの習慣のコーチングセミナーを受ける中で理解できました。
実践につなげるためにココは深掘ります。
アウトサイドインの位置付けとは

「アウトサイドインとはそもそもどう言う位置付けなのか?」
ここについて触れていきます。
まず、前提として我々が目指すべきはインサイドアウトのアプローチです。
これは紛れも無く一貫した主張です。
ただ、インサイドアウトの考え方についての言及は下記のようにされています。
インサイド・アウトとは自分自身の内面(インサイド)を変えることから始めるということであり、自分自身の根本的なパラダイム、人格、動機などを変えることから始めるということである。
7つの習慣より
パラダイムや人格などというキーワードが入ってピンときませんが、
この言葉の定義は別の記事でまとめています。
上記のキーワードを抑えた上で、ポイントになるのは、
「変えることから始める」
という点です。
特に注目するべきは”変える”という単語です。
つまり
「A→Bにする」
ということです。何が言いたいかというと
「創る(0→1)ではない」
ということです。
基本的には、人間はアウトサイドインなどの
外からの刺激がまずあり
それに対する反応や経験をすることで初めて良し悪しを判断できるようになる。
その後でないと、自ら主体的に正しい選択をすることはできない。
という文脈が隠れています。
例えば、新社会人になって右も左もわからない状態では
自分で正しい判断ができないので
上司の言われた通りにまずはやるしかありません
ただ、それで失敗したり成功したり経験を積むことができます。
その経験をすることで、何がポイントなのかを考えることができます。
それで初めて自分で正しい判断ができるようになり
その後の行動は上司のいう通りにやるべきか
それとも自分なりのやり方に変えるべきかを
主体的に考えて選択することができる。
つまり、分解するとポイントは以下の通りです
②経験を通じて判断軸を作る
③自分で主体的に行動する
これは子どもが自分で正しい判断ができるまでは
最初は親の言われた通りに行動して成長したら自分で判断するというのも同じかもしれません。
つまり、初めてやること、判断がつかないことにおいては、外からの刺激に対して
まずは外部の指示・判断に従ってやってみるということはごく自然なことで悪ではないです。
ただ、アウトサイドインで抑えなきゃいけない点が2点あります。
- 意図して行う必要がある
- ずっとは続けられない
前者が意図して設定できていないと、他責になります。
つまり
「あいつ(上司や親など)のせいで今、俺はこんなに苦労している」
みたいな考え方に陥ります。
これは最悪であり主体的な行動の真逆です。
そのため、アウトサイドインを使う場合は
「今、自分は敢えて言われた通りにやっているのだ!」
「これはプロセスであり、このストレスは成長のための試練なのだ!」
と思えられるか(意図して設定できるか)どうかがポイントです。
また、後者においてはとてもシンプルで、
自分のコントロール外のストレスをかけすぎると崩壊するリスクがあるということです。
周りにやれと言われてブラックな環境で働き続けて潰れるパターンもこれ
ずっと周りの影響で動き続けると無理がでるため、
外からの刺激で動くアウトサイドインは一時的なものにして
早い段階で自分起点の変化(インサイドアウト)に移行させることが必要です。
この両者をうまく考慮できれば、アウトサイドインも必ずしも全否定するものではありません。
そのため、アウトサイドインは全否定するものではなく、最初のとっかかりとして捉えて
如何にしてインサイドアウトに変えていけるかを考えることがポイントです。
モチベーション理論との関連性

これは学んだことというよりは完全にワタシの私見です。
実際にインサイド・アウト、アウトサイド・インの考え方や実践を繰り返して感じたことですが
非常に近いなと思ったのが、モチベーション理論との関連性です。
この2つの考え方は、それぞれ内発的モチベーション、外発的モチベーションというものとリンクします。
このモチベーション理論にあてはめて考えると、整理がしやすいです。
外発的モチベーション | 内発的モチベーション | |
概要 | 自分の外の影響で行動する | 自らの気持ち・意思で行動する |
具体例 | ・怒られるのが怖いからやる ・報酬を得られるからやる | ・なりたい状態に近づくためにやる ・やること自体が楽しいからやる |
考え方 | アウトサイドイン | インサイドアウト |
このモチベーションの話もポイントは外発的モチベーションが必ずしも悪いと言うわけではないということです。
お金がありまる人以外は、仕事をライフワークにすることを理想にしつつも、
現実的には食べて生活するために稼ぐライスワークが前提です。
また、仕事をしていると、タスクを進める中で締切が近づいて
「やべぇ!」
となって意識が高まり猛烈にタスクを処理することは死ぬほど多いです。
むしろ、締切を意識して緊急対応することはそれはそれで重要です。
確かに理想としては
「全ての行動は自らのなりたい姿に近づくためにやっている」
もしくは
「どんなことでも、やること自体がぜーんぶ超楽しい!」
となる状態ではあります。
ただ、全て自分の環境下というような状況にでもならない限り
完全に内発的なものだけで構成するのは多くの人には無理があると思っています。
そのため、外発的モチベーションは現実的にはある前提で
それとうまく関わりつつもうまく内発的モチベーションに移行させるという考え方が建設的です。
ちなみに、この考え方は自己決定理論という考え方でポイントがまとまっています。
この考え方のポイントは外発的モチベーションと内発的モチベーションは
パキッと分かれるものではなく繋がっているもので、移行させることが可能という点です。
また、移行させるためには、「自律性、有能性、関係性」を高めるのがポイントと述べています。
この考えを応用することで仕事でも勉強でもうまくモチベーションを管理することができます。
インサイド・アウトの考え方もこれを応用させて置き換えて読むと具体的な実践論として示唆が多いです。
まとめ

実践ポイント
今回の7つの習慣における具体的な実践ポイントとしては以下の3点です。
→アウトサイド起点で目指すはインサイド
②アウトサイドインの位置付けとは
→最初に経験するときの一時的なきっかけ
③モチベーション理論との関連性
→自己決定理論を応用すると示唆が多い!
以上はあくまで私の視点であり、かつ3点に絞るとしたら…という超ざっくりポイントです。
本が大嫌いだった私も結果的に読書をするようになってきたのはこの書籍の影響によるところが大きいです。
また、この考え方を軸に、手帳を自作して『自分だけの行動フレーム(これもブログでまとめています)』も作って、全てが変わりました。
本当に本の出会いで自分の人生ってガラッと変わるもんですね。
これからもこの7つの習慣の考え方は外部の専門組織の力も使ってブラッシュアップして
自分の人生を好転させる生き方を模索して実践したいと思います。٩( ᐛ )و
参考:第1の習慣に特化した書籍
余談ですが、第一の習慣の実践においては、特化してまとまった書籍やオーディブルが存在します。
より実践的にやるのであれば、下記を活用するのはアリです。
このシリーズは7つの習慣の各習慣ごとに実践的なアドバイスを1冊にまとめています。
1つずつの習慣に的を絞っている上に、アクションを促すための噛み砕きがなされているため
本家の7つの習慣を読んだあと(もしくは並行して読む)のが良いです。
特におすすめなのは、オーディブルでの聴く読書。
オーディブルならば倍速で読むと1時間ちょっとで読み切れます。
忙しい、社会人であれば、オーディブルでスキマ時間を使って読むことを強くおすすめします!
ご精読頂きありがとうございました。
m(_ _)m